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【高校生交換留学体験談】H.Y.さん(エストニア派遣)Part.2

更新日:2020年12月21日

 EIL高校生交換留学プログラムの2020年夏派遣プログラムは、新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、原則としてすべて中止となりましたが、一部プログラム参加の強い希望をいただいた生徒については、派遣先国の状況も見ながらプログラムを催行しています。  そのうちのお1人がエストニア派遣のH.Y.さんです。実はエストニア派遣プログラムは2020年派遣から募集を開始し、H.Y.さんが記念すべき第一号です。「エストニア派遣第一号として、自身の留学体験を多くの方に伝えたい!」との思いで、自ら体験レポートの執筆を申し出てくれました。

 今後、連載としてお伝えしていく予定です!では、第2弾のレポートをお楽しみください♪

 

 私がエストニアに来て2か月が経ちました。一日が長く感じる日もあったけれど、振り返るとあっという間で、まだ自分がエストニアに来て2か月しか経っていないのが不思議な気がします。1か月の学び、感じたことについて書いていこうと思います。

アメリカに留学していた友達とカフェに行った後

新しい出会い

 自分からアクションを起こす中で、学校外でできた友達と関わる機会も多かった1か月だった気がします。その1つに9月末に、日本についてプレゼンテーションする機会がありました。私は、世界遺産、季節ごとの祭りや行事などの動画を作り、パワーポイントと一緒に用意しました。そして迎えた当日。ありがたいことに11名のアジアに興味がある人、日本に興味がある人が集まってくれ、1時間半のプレゼンテーションが始まりました。

 最初に、日本と聞いて何が思い浮かぶか聞いた時にたくさんのアイディアが出てきて、7800kmも離れた場所なのにそんなに知っているの?と驚き、さらに新しいことを知って帰ってもらいたいという気持ちが強まりました。説明をしている時は、真剣に私の話に耳を傾け、疑問があった時には質問をしてくれる。これまで、こんなに長いプレゼンテーションを英語でしたことがなかったので、不安も多かったですが、順調にイベントは進んでいきました。そして終盤、新聞紙兜や折り鶴を一緒に作る時間を設けたのですが、みんな興味津々で、出来上がったときの ”Wow, it’s beatiful!”の言葉を聞いた時は、なんだか誇らしかったです。このイベントの後も数人の友達と連絡を取り合い、遊びに行ったり、新しい友達を紹介してもらえたり、コミュニティの輪が広がっていき嬉しく思います。この実体験を通じて感じたことは、出会いはかけがえのないことで素晴らしいことだということです。そんなことは知っているという人がほとんどだと思いますが、知り合いがいない、言語が違う状態からコミュニティが広がっていくという留学中の体験は、言葉で表しきれない、心が温まる不思議なものなのです。



Future Heroesへの参加

 このイベントは、10月から12月上旬までの毎週土曜日に行われる、15歳から18歳までの女子を対象にリーダーを育成するという目的で、5年前からエストニアで始まったもので、今年は30名ほどが参加しています(ありがたいことに全て英語で行われます)。このイベントの参加費は無料で、朝ごはんや昼ご飯も提供してもらえるつまり、たくさんのスポンサーに支えられているイベントなのです。そもそも、なぜ私は参加しようと思ったのか。それは、同じようなことに興味のある人に出会いたいという思いと、英語力を身に着けたいという単純な理由でした。

 初回と2回目は、様々な講演者を招きリーダーとは何か、目標を達成するには何が必要なのか、などについて学びました。そして、3回目から4~6人ごとに興味のあるテーマに分かれ、問題点を明らかにし、解決するための方法を考え、行動を起こすという活動が始まりました。私は、環境問題についての教育が重要であると感じたので、小さい子供たちへの教育プログラムを作成するというテーマで、仲間と一緒に活動を始めました。始めは、プラスチックが海に与える問題についてのビデオや劇を作り、幼稚園に実際に行こうと考えていたのですが、コロナの影響で幼稚園にいけない可能性があるため、急遽内容を変更し、小学低学年向けの教育プログラムを作成しています。私たちだけでは達成することが難しいので、グループの子が教育を行っている企業を見つけ、連絡を取り合ってくれたので、そこからもアドバイスをもらっています。ここから、感じたこと。それは、その子の行動力がすごすぎるということです。企業に協力を依頼するなんて、私にとって、パニックゾーンにあるものでしたが、今回の活動を通して少し身近なものになった気がします。



リサイクルへの取り組みについて

 エストニアに来て驚いたことの一つに、セカンドショップの多さとクオリティの高さが挙げられます。私はあまり多くの服を持参しなかったので、セカンドショップでジーンズ、セーター、羽織ものを購入したのですが、全部でたった4ユーロととても安く驚きました。日本のセカンドストアは、お客さんから服を買取、その後販売するというシステムです。一方でエストニアの場合、店がリサイクルの服が詰められたキロ単位の袋を国内外から購入し、販売するというシステムです。そのため、幅広い物が安く販売されています。また、ほとんどのスーパーの前には、服や靴などの回収ボックスが設置されており、そこで回収された物は低所得で助けを必要とする家庭に届けられたり、セカンドショップに提供されたりしています。物を無駄にしない素晴らしい取り組みだと感じました。

とても大きいセカンドストア

社会福祉その1

 ご存知の方も多いと思いますが、エストニア国民にはIDカードが提供され、学生にはさらにstudent cardが渡されます。日本の場合、市役所で行うペーパー作業のほとんどが、エストニアの場合、インターネット上で行うことができるのです。今回紹介したい社会福祉は、在住している地域の交通機関のバスやトラムが無料ということです。私の場合、タリンに住んでいるのですが、市民が持つ緑のカード又は、student cardを使いタリン市内のバスなどを無料で利用することができます。全ての市で導入されているわけではありませんが、タルトゥでは緑ではなく、赤のカードというように区別され、同じシステムで利用されています。この取り組みがある影響を受けているためか、エストニアの空気は市内でもとてもきれいです。



コロナの状態

 冬が近づくと同時に、再び増加し始めたコロナの感染者。日本に比べると被害は少ないのですが、10月末から再び感染者が増え始め、11月に入りこれまでの中で一番多い感染者数を記録してしまいました。これに伴い、政府は16日から公共施設でのマスク着用を義務付けるようです。私の学校では10月から、grade8以上の学年では週に1日か、2日のオンライン授業の日が設けられています。しかし、欠席者が目立つ印象を受けます。


最後に

 たくさんの会話を通して、エストニア語力も英語力も上がった1か月だったと感じます。エストニア語を勉強していく中で、理解できる表現が増えてきたと同時に、聞いたことあるけど何だっけ、と感じることも多くあります。これまでは、エストニアでの生活に慣れることに重きを置いていましたが、3か月目からは習得に力を入れ、聞き取れるだけではなく受け答えができるようになっていきたいと思います。3か月目も頑張ります。

(文章・写真 2020年エストニア派遣H.Y.さん)

 

2020年エストニア派遣H.Y.さんの留学体験記はコチラ。


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