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ダブルプレースメントとの再会 2014年派遣 C.T.さん(アメリカ派遣)

  • 執筆者の写真: EIL Japan
    EIL Japan
  • 12 時間前
  • 読了時間: 5分

 2014年に、沖縄県の「国際性に富む人材育成留学事業」を通してアメリカに留学していたC.T.さん。現在はEILのスタッフとして高校留学をサポートしてくれています。今回は、ダブルプレースメントだったドイツ人留学生が日本を訪問されたそうで、再会したことを報告してくださいました。


 ダブルプレースメントとの生活で体験したことや感じたこと、7年半ぶりの再会について書いてくださいました。ぜひお楽しみください!

 みなさんこんにちは。2014年にアメリカネバダ州に派遣されていましたC.T.です。現在はお世話になったEILでスタッフとして高校生交換留学をサポートしています。

 今回は異文化交流の一体験者として、私の体験をシェアしたいと思います。


 先日、アメリカ留学中にダブルプレースメント(事務局注:同一のホストファミリー宅で他国の留学生と一緒に滞在すること)をしていたドイツからの女子留学生Giuliaさんと7年半ぶりに日本で再会する機会がありました。



ダブルプレースメントとの出会い

 私たちの出会いは、11年前のクリスマスでした。

 当時の彼女のホストファミリーが年末年始にかけて海外旅行をすることになり、一緒にクリスマス休暇を過ごしました。生活や言葉にも慣れてきた時期ということもあり、短い期間でしたがとても楽しい期間を過ごせたことを覚えています。

 その後、彼女はホストファミリーを変更することになり、ダブルプレースメントという形で残りの期間を一緒に過ごすことになりました。


 同じホストスクールに通い、春は陸上部に所属し人生初の棒高跳びにも挑戦しました。

2人とも下に兄妹はおらず、年下のホストシスター、ブラザーとの接し方がわからず、苦戦したこと。

部活でへとへとになり、夕方帰宅後にホストファミリー宅のプールに着の身着のままで飛び込んで涼んだこと。

食後に片付け中、お皿に残ったサワークリームの投げつけ合いをしたこと。

本当にどうでもいいような些細なことで喧嘩をしたこと。

お互いの母国語を教え合ったこと。女子トークで盛り上がったこと。

2人が大好きなハリーポッターの映画全作を年末年始に夜通し観たこと。


 特別なことはほとんどしていませんが、留学の1番の思い出を質問されるたび、私の回答は「彼女との日常」です。それくらい日々の生活は楽しいものでした。


 帰国前には彼女の両親がアメリカに迎えに来たことで、彼女の両親ともお会いすることができ、その際に必ずお互いの国に遊びに行くことを約束しました。



留学から10年、7年半ぶりの再会

 帰国から3年後、彼女の両親に連絡を取り、春休み期間を利用して彼女の誕生日にサプライズでドイツを訪問しました



 それから、今回の彼女の訪問は実に7年半ぶりの再会でした。今回は彼女とお父様が2人で休暇として来日してくれました。


 計画の段階から久しぶりに会えるワクワクと、少しの緊張をもって来日当日は成田空港まで出迎えに行きました。


 東京での滞在期間は、東京ならではの観光名所を余すところなく巡りました。普段東京に住んでいるからこそ、訪れることのない東京タワーや、浅草、和菓子作り体験など私自身にも珍しく楽しい経験になりました。東京に住んで約10年になりますが、東京の魅力を再発見する良い機会になりました。


 東京を巡ったあとは、なんと一緒に私の地元を訪れました。秋を感じる肌寒い東京から、まだまだ夏真っ盛りな沖縄へと移動し、その気温差に二人はとても驚いていました。


 沖縄到着後は、私の家族を含めてみんなで夕ご飯を食べました。彼女の両親には留学の最後にアメリカで会いましたが、私の家族とはこれが初対面です。お互い日本語もドイツ語も英語さえもほぼ理解できませんが(笑)、わかる単語を元にコミュニケーションを取っている様子はまさに「異文化交流」でした


 翌日は平和記念公園を訪れ、第二次世界大戦の歴史、沖縄戦について、戦没者名が記載されている平和の礎を見学し、現在の自分たちの環境へのありがたさを実感しました。



旅行中の食生活の大変さ

 彼女は5年前からベジタリアン、彼女のお父様は生粋のお肉が大好き、海鮮類は全く食べないという食事に困る滞在期間でしたが(笑)、2人が楽しんで食べられるものを必死に捻り出して、ラーメン、お蕎麦、天ぷらなどを満喫しました。



今回の再会を通して

 彼女と一緒に過ごした期間は短いものでしたが、成長した部分、変わらない部分を実感し10年前と何ら変わらない関係でいられることが嬉しかったです。次の再会は7年越しとならないよう、数年以内にどちらかの国を訪れる約束です。


 11年前のクリスマスに、ホストマザーから彼女と一緒に過ごすことを提案された時、YESと答えた当時の自分を今でも誇りに思います留学先はアメリカでしたが、ダブルプレースメントを通して、家族と呼べる大切な人達がアメリカを遠く離れたドイツにもいることは私の宝物です。

 高校時代の私の留学生活は正直、特別きらきらしていたわけではありません。ホストスクールは3,000人規模のマンモス校で、留学開始直後は留学生だとは気づいてもらえませんでした。移民がいるのは当たり前で、留学生も多い学校だったからです。


 それでも、今こうして交換留学に携わる仕事を選んだのは、高校生という吸収力のある時期に様々なことを自分の目で見て、経験することの大切さを身をもって実感したからです。ダブルプレースメントという経験が私の中の世界を広げてくれました。新しい経験、世界を広げる機会が目の前にある際には、これからも全力でYESと答えていきたいです。


 みなさんもぜひ、その機会を大切に新しいことに挑戦する気持ち、一歩踏み出す勇気を持ってほしいと思います。

 ここまで読んでくださりありがとうございました。



(写真、文:2014年度アイルランド派遣生 C.T.

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