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【高校生交換留学体験談】S.Sさん(フランス派遣)Part.2

更新日:2020年11月10日

連載でお伝えしている、EIL高校生交換留学プログラムにてフランスに滞在中のS.Sさんの留学体験談。


前回の投稿では、日本を出発し、サンマロでの3週間の語学研修を経て、長期の滞在先であるナントでの学校生活をスタートしたSさん。フランスに来て2ヶ月が経ち、学校生活にホームステイと、充実した生活を送っているようで・・・

ぜひ、ご覧ください!

 

今日で私がフランスへ来てはや、2ヶ月が経ちました。この1ヶ月の間で学び、感じたことを書きたいと思います。

(写真) 友達と街へ出掛けた際に、クラシックな外観のカフェに行った時の写真です 。


この1ヶ月は今までにないくらい時間が経つのが早く感じました。この1ヶ月は学校に毎日通い、1日1日がとても早く過ぎました。最初はきつかったバス電車通学も、今はもう慣れ、生活習慣も整っています。毎朝6時に起き、そこから準備をし、7時におうちを出て、8時に学校に着きます。フランスでは授業がバラバラに入っていて、私は月曜日は4時間休みがあったり、木曜日8時から5時まで全て授業が入っていたり、バラバラなので、休み時間がある時は図書館で勉強するようにしています。


今年からフランスでは学校の教育改革があり、私の学年(premiére)高二は以前までは理系、文系、経済系などの分類に別れていたのですが、今年からはその分類がなくなり、必須の教科に加え、spécialités というのを3つ選び、その授業を受けます。必須の教科はフランス語、英語、理科、フランス史で、spécialités は、哲学、地政学、経済です。今年から始まったことらしく、学校も色々大変だそうです。日本も同じように私の代からセンター試験が無くなりますが、それと似たような感じです。フランスではセンター試験のようなもので、バカロレアというものがあり、それを皆受けて、それに受かれば大学に行くことができます。そのバカロレアは高校二年生もあり、フランス語と歴史だけ(正確にはわかりません)ですが、テストを受けるそうです。哲学や、地政学は学んだことがなく、難しいですが先生や友達が教えてくれるので楽しいです。

(写真) 友達と友達のお家で遊び、おにぎり、卵焼き味噌汁を作りました。


また、先日は哲学の授業の一環でオペラ鑑賞がありました。シェイクスピアのハムレットを観ました。私の住んでいるナントにオペラ座があり、そこでディレクターの方や歌手の方のお話を聞いた後、オペラ鑑賞でした。初めてのオペラで、理解できるか不安でしたが、歌やオーケストラ、演出などとても楽しむことが出来ました。劇場の舞台の両サイドに小さいスクリーンがあり、そこに俳優、女優さんのフランス語の台詞が流れていて驚きました。その後の授業でオペラについてそれぞれ感想を話した際、私が日本にも歌舞伎という伝統芸能があることを伝えると、先生が日本のことが好きだそうで、詳しく教えて欲しいと言われ1時間ほど英語ででしたが、日本の伝統芸能や、三振などの楽器について伝えました。即興で準備もしていなかったのですが、他の生徒達も興味を持ってくれ、先生も歌舞伎を見たいとおっしゃってくれとても嬉しかったです。このように少しずつ日本のことについて伝えて行けたらいいなと思います。

(写真)オペラ座の外観


学校に来て驚いたのが生徒全員が学校用のメールアドレスとパソコンのアカウントを持っていて、図書館でパソコンを借りて自分の宿題や調べものができることです。学校の連絡はほとんど全てメールで来るのですが、もしケータイを持っていなくても図書館で借りることが出来るのでデジタルディバイドが無いということです。またフランスの家族のアプリケーションがあり、そこでスケジュールや成績などを見たり、また家族と先生がメッセージを送れるようになっています。それは全ての学校にあり、学校と家族の連携が整っていると思いました。

(写真) 図書館に置いてある生徒が自由に使えるパソコン


ホストファミリーとは毎日とても楽しく過ごしています。朝は私が早いので話す機会がないので、学校から帰ってきたら、リビングで勉強するようにして、ホストマザーと話をするようにしています。毎週金曜と、土曜日は映画を弟と見ています。9月の初めはフランス語字幕の英語音声でしたが、9月後半はフランス語音声で、英語字幕でした。しかし、10月になってからそれも無くなり最近ではフランス語で映画を見ています。まだ全てを理解するのはとても難しいですが、少しずつ頑張っていきたいです。家族とは様々な話をしました。


先日、テレビで戦争の話が出た時に、私は沖縄戦について伝えました。家族は私の話にとても興味を持ってくれ、戦争は恐ろしいねもう二度としてはいけない。と話しました。その際に家族が私のフランス語力がとても上がっていて理解出来たと言ってくれて、沖縄のことを話せて嬉しかったと共に、少しづつフランス語力も上がり、またこのようなことを話したいと更にフランス語への意欲が高まりました。家族とは今までビーチや、映画館、ショッピングモールなど様々な場所に連れて行って貰いました。


最近では私とお母さんで寿司を作りました。3時間ほど時間かかり大変でしたが、家族がとても美味しいと言ってくれて嬉しかったです。次は違う料理を作りたいです。家族とは毎日コミュニケーションを忘れずに取り、これからより色々な話をしていきたいです。

(写真)お寿司を作った時の写真


この1ヶ月でフランス語だけではなくて私の中で向上したのはウチナーンチュのアイデンティティです。私がここにきて家族に沖縄について教えた際に、沖縄は以前は独立していて歴史や、言語、文化は日本とは違うことを伝えると、家族は私のことを紹介する際、必ず日本の沖縄からだよと言ってくれます。また、先日本屋さんで日本の観光ガイドを見た際、沖縄を探そうと索引を見ても沖縄がなく、するとRyukyu という名前で載っていました。琉球の歴史や、文化について書かれておりとても嬉しかったです。学校にあった地理の本にも琉球島というふうに記されており、ここにきて琉球、ウチナーンチュのアイデンティティがとても深まりました。日本のことだけではなく、沖縄、琉球についても多くの人に伝えていきたいです。

 (写真) お家にある地図で、沖縄が“琉球島” という風に描かれており、とても感動しました。


この1ヶ月はフランス語力もとても上がり、色々な人と色々な会話ができてとても充実した1ヶ月でした。10月は後半の二週間はバカンスに入り学校が無いので、家族や友達と沢山お話をしたいです。フランスは料理が本当に美味しいです。先日、同じクラスにいたタイからの留学生の子がホストチェンジをし、それに伴いホストスクールも変更になり、1ヶ月一緒にフランス語を頑張っていた仲間がいなくなったので寂しいですが、これから八ヶ月間頑張っていきたいです。

(写真、文:2019年度フランス派遣生 S.Sさん)

 

EIL高校生交換留学プログラムでは、2020年度派遣生を募集しています。

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