【高校生交換留学体験談】S.Sさん(フランス派遣)Part.5

最終更新: 11月10日

連載でお伝えしている、EIL高校生交換留学プログラムにてフランスに滞在中のS.Sさんの留学体験談。


今回は、フランス生活5ヶ月目。クリスマスや新年と、イベント盛りだくさんの一ヶ月。ホストファミリーやそのご友人と、温かい時間を過ごされたようで・・・


これまでの投稿はこちら!

Part.1 「日本を出発!サンマロでの現地研修~長期滞在先ナントでの留学生活がスタート!」

Part.2 「フランスに来て2ヶ月。フランスの学校制度や、ホストファミリーとの生活」

Part.3 「バカンス休暇がスタート!気になる過ごし方や、フランスが抱える社会問題について」

Part.4 「フランス生活4ヶ月目。悔いのない留学生活を過ごすために、考えたこと。」

フランスに来て5ヶ月が経ちました。早くも留学の半分が経ったと思うととても早く感じます。今月は2週間のバカンスがあり、ホストファミリーや友達と沢山楽しい時間を過ごしました。友達とはホストファミリーへのプレゼントを一緒に買いに行ったり、デコレーションを見に行ったりと沢山楽しみました。また今回は家族全員が同じようにバカンスがあった(他のバカンスは学生だけのバカンスなどがあります)ので、家族と多くの時間を過ごしました。


フランスではこの冬休みバカンスのことをLes vacances de Noël (クリスマスバカンス)と呼ぶように、フランスではクリスマスがとても大きいイベントです。日本ではクリスマスは恋人や友達と過ごす方も多いと思いますが、フランスでは家族と過ごす日としてほとんどの方が家族と時間を過ごすそうです。クリスマスの1ヶ月程前から街中でデコレーションが始まり、クリスマスマーケットがあちらこちらで開催されていました。私は12月の初めに、ホストブラザー達とクリスマスツリーのデコレーションをしました。私の家族は12月第1日曜日に子供達が家中をデコレーションする習慣があり、とても楽しかったです。また、ホストマザーと日本のクリスマスマーケットに行き、お守りを買い、それもクリスマスツリーに飾りました。日本とのクリスマスの違いや、お守りを含め日本の伝統も沢山お話しました。フランスではそれぞれの家庭でクリスマスの過ごし方があり、私の過ごしたクリスマスを紹介します。


クリスマスイブの夜はホストファザーの家族と一緒に時間を過ごしました。フランスではapéritifという日本語では“食前酒”と言って、食事の前にお酒や少しのツマミを食べながらお喋りをする習慣があります。もちろん必ずしもお酒という訳ではありません。これは特にイベントの日だけという訳ではなく、私の家族では毎週土曜日の夜は皆揃って apéritif をします。その際に色々お喋りをしたり、家族団らんの時間があります。クリスマスでは多くの人が集まって1時間半ほど食前酒をし、その後メインの食事をしました。フランスではクリスマスによくdinde 七面鳥を食べるそうです。

私のお家ではクリスマスに伝統があり、ご飯を食べたあと子供たちはみんなお父さん達と外で少しお散歩をするそうです。そしてお散歩中に空を見てサンタクロースを探し、その間にお家ではプレゼント用意しておくそうです。帰ってくるとプレゼントがあり、サンタクロースが通ったね、とその後プレゼントをみんなで開けるそうです。子供と言っても成人してる方もいて、ホストのいとこの子が『たとえ大人になっても小さい頃に戻ったようにクリスマスは楽しむの』と言っていて、クリスマスは家族にとって1年の終わりを一緒に楽しむというとても大切な日であることを実感しました。


私はホストファミリーにそれぞれの名前を習字で書いたり、折り紙でイヤリングを作ったりと手作りのプレゼントもあげ、皆とても喜んでいました。その後はデザートを食べ、みんなでお喋りをしたり、私たち子供たちはみんなで一緒にゲームをしたりして楽しみました。

また25日はホストマザー側の家族と私のお家でお昼にクリスマスパーティーをしました。先程言った食前酒で出す料理のひとつとして焼き鳥を作りました。皆美味しいと言ってくれ、とても好評でした。この日もクリスマスの料理を食べたり、家族との会話をとても楽しみました。私を家族のように歓迎してくれてとても楽しかったです。


クリスマスの数日後にホストマザーのお友達でベルギー出身で今はイギリスに住んでいる方がお家に1週間ほど滞在し、一緒に様々なことをしました。私はその方から編み物を習い一緒に様々なものを作りました。私は今回、tricot (棒編み) crochet (かぎ編み)を習いました。私は編み物が初めてで最初は上手く出来なかったのですが、その方が『完璧にしようとしなくていいんだよ、その方がその人らしさ、オリジナルな作品になるでしょ』と言ってくれ、これはきっと人生において全てに言えることだなと感じました。完璧にしようとすることもいいことですが、“自分らしさ”というものを大切にしていきたいと思いました。私の好きな言葉で金子みすゞさんの『みんな違ってみんないい』という言葉があります。皆それぞれ違うからこそ素晴らしく、フランスに来て様々な人と出会い、人と違うということが素晴らしいことであると留学を通して再認識しました。

彼女が滞在している間、日本やイギリス、ベルギーのお話を沢山しました。ベルギーは公用語が3つあるそうで、北部はフラマン系でフラマン語(オランダ語に近いが、アメリカ英語とイギリス英語のような違いがあると言っていました)南部のワロン系ではフランス語(ワロニー方言)南東部ではドイツ語が話されているそうです。また首都のブリュッセルではフラマン語とフランス語の両方が使われているそうです。公用語が3つもあり、言語問題や考えの違いから政治対立があったりするそうです。他にもブレグジットやベルギーのクリスマスなどイギリスやベルギーで起きていることについて沢山お話しました。また私は日本でのクリスマスの過ごし方や行事、沖縄のお話を沢山しました。その時に彼女に味噌汁を紹介すると、とても気に入ってくれ、イギリスへ帰ってからも味噌を見つけ、味噌汁を作ってはメールで写真を送ってくれます。私のホストマザーは味噌汁を作った際に、とても気に入ってくれ、毎週日曜日の夜はそれぞれが好きな物を作って食べる日なのですが、ほぼ毎週私はホストマザーと味噌汁を飲みます。フランスでは冬の時期にはGastro (胃腸炎)がとても流行るそうで、日本でインフルエンザの流行マップのように、胃腸炎の流行マップというのがある程、多くの方がこの時期に胃腸炎になるそうです。今回のバカンス中にホストマザーとそのお友達とホストファザーが胃腸炎にかかり、その際にお腹に優しいものを食べようということで味噌汁にお米を入れて食べました。日本食がこういった形で誰かの役に立ったことがとても嬉しかったです。今月は焼き鳥や味噌汁の他にも豆腐のハンバーグや、沖縄そばを作ったりして、とても楽しかったです。

新年はホストマザーのお友達の方とパーティーをしました。そこにはお互いが初対面の方もいたのですが、それでもみんなすぐに打ち解けて仲良くなっていて、フランスの方々の寛容さや、親しみやすさが出ているなと思いました。フランスではクリスマスは家族と過ごす日で、新年は友達とパーティーをして過ごす方が多いそうです。この日もクリスマスと同じようにとても豪華な料理を食べ、皆で踊ったりお喋りをしたりと、とても楽しい時間を過ごすことが出来ました。その時にも日本の情勢の話や、男女平等の話や様々な事を聞かれ、沢山お話をしました。フランスや日本についてもっと学び、伝えていきたいととても思いました。

今回のバカンスでは沢山の人と出会い、様々な事を気づかされました。家族とは海や街へ行ったしました。家族と街へ行った際にナントの街の奴隷のことについて学びました。ナントは以前、奴隷船の母港であり、今でもその船が上がって来たところも残っており、奴隷貿易の過去を忘れないようにメモリアルもあります。そこに家族と一緒に行き、世界で奴隷の方々がどのように扱われていたのかを学びました。メモリアルにはもう一度行きたいです。


また海へ行った際、その地域は『ブルターニュ(Bretagne)』と呼ばれる地域で、とても沖縄に似ていて、独自の文化や言語があります。機会があればブルターニュについてもまとめたいです。そこでビーチを歩いていると看板にフランス語と違う言語があり、ブラザーに聞くとこれはブルトン語だよ、と教えてくれました。独自の言語も今でも大切にしており、私たちウチナーンチュもうちなーぐちを大切にせねばと思いました。バカンス中は家族とほぼ毎日、夜は映画を見て過ごしました。私がフランスに来てばかりの頃に見た映画をもう一度見たのですが、その頃とは理解度が全然違い、自分のフランス語力が向上したと思うととても嬉しかったです。私はホストファミリーととても楽しいバカンスを過ごし、沢山学ぶことが出来ました。一期一会という言葉のように、今回出会った沢山の方や、学んだこと一つ一つの出会いを大切に残りの留学生活を送りたいと思います。


今月でフランスへ来て5ヶ月が経ちました。留学の半分が過ぎてしまいましたが、この5ヶ月で私は人としても多く成長できたと思います。その中でも私は言語に対しての考え方というのが自分でも分かるほど明らかに変わりました。私は留学に行く前までは自分の英語力に自信がありませんでした。そのせいでネイティブの方などと英語でお話をする時、いつも文法や単語を間違えてないかを気にしながら話してました。しかし、フランスへきて本当の言語力とは完璧な言語を話す事ではなく、話そうとする姿勢があることをいうのではないかと思いました。フランスに来て初めの頃はフランス語がほとんど話せませんでした。長期のホストのところへ行く際、会話が出来なかったらどうしよう、通じなかったらどうしようと不安が沢山ありました。しかしホストファミリーはとても優しく、最初はゆっくり話してくれたり、紙に書いてくれたりと私が理解しやすいように沢山工夫をしてくれました。そのおかげもあり、最初は自分の言いたいことを言うのにとても時間がかかりましたが、1週間程すると、自分のフランス語力が上がってるのが目に見えて分かりました。それはなぜかと言うと『自ら話そう』としたからだと思います。以前ホストマザーにも『あなたはきっと間違えを恐れないで話そうとしてるからフランス語力上がってると思う』と言われました。私は完璧なフランス語は話すことは出来ませんが、フランス語を話すのが好きなので間違えを恐れず話そうとしています。そのおかげで私は沢山の人と会話をすることが出来、そこから沢山のことを学ぶことが出来ました。今では英語を話すことに恐れはなく、同じ学校にアメリカからの留学生の子がいるのですが、その子と政治の話をしたり、アメリカでの教育など様々な話をしています。またフランス語もまだままならないですが、私はフランスで学びたいことを学ぶためにも失敗を恐れず話しています。たとえ間違えても誰もそれをバカにしたりせず、こうだよと教えてくれたり、新しく学んだね!などと言ってくれます。最初は間違いを恐れて、大勢の人の前で話すことが怖かったのですが、今は人と話すのが楽しいと感じるようになりました。間違えは自分を成長させるということを身をもって学び、間違えることは恥ずかしいことでも、恐れることでもないんだとこの5ヶ月で学びました。


また言語を学ぶ上で、言語を通して他人と会話をする上で大切な力というのはなにかというのがフランスに来て自分なりに感じたことがあります。まず『説明力』です。私は今でもフランス語の語彙力はあまりないのですが、会話をすることが出来ます。私はその言葉の意味を説明する『説明力』がフランスでつきました。日本語でも日本人同士でこの言葉の意味何?と聞いたりするように、日常会話で全ての言葉を皆が知ってる訳ではなく、その言葉の意味を説明することも多いと思います。私はフランス語でその言葉がなんて言うかわからなければ、その意味を説明し、理解してもらい、また逆に相手の言ってる意味がわからなければ、それを説明してもらいます。先程話したベルギー出身のマザーのお友達の方はトリリンガルで、彼女に言語について聞いた際、彼女が『たまに英語の単語を忘れたりするけど、私はその単語の意味を説明したら相手が単語を言ってくれるから単語が分からなくても会話はできるよ。』と言っていました。私もそれを留学をしていて身をもって実感しました。また、言語を学ぶ上で大切なのは『知識・自分の意見を持つこと』だと思いました。たとえどんなに流暢に言語を話せても、人と話す際に知識がないと会話になりません。私は言っている意味は理解出来てもその事がどういう事なのか分からない時があり、言語を活かすには知識も大切であると実感しました。また自分の意見をしっかり持つことで、人とコミュニケーションをとる際より多くの人の意見を知ることが出来ます。言語というのは自分を豊かにしてくれるツールであり、私は英語とフランス語という違う言語を通して多くのことを学び、成長することが出来ました。つまり、言語力にはもちろん文法や単語なども大切ですが『生きる力』が1番大切なんだと思いました。会話をすること恐れず挑戦したり、ものを説明したり、知識知恵、考えを持つこと。どれも全て生きる上で大切で、それを身につけていき、そして言語は自分の可能性を広げてくれることをこの5ヶ月で実感しました。


5ヶ月という時間で沢山学び、成長することが出来ました。まだまだ学びたいことも沢山あるので、間違いを恐れず、自ら学んでいきたいです。人との出会いに感謝し、家族や友達との時間を大切に残りの留学生活も楽しんでいきたいです。す。


(写真、文:2019年度フランス派遣生 S.Sさん)

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