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【高校生交換留学体験談】K.S.さん(カナダ学区指定派遣)

  • 執筆者の写真: EIL Japan
    EIL Japan
  • 3月24日
  • 読了時間: 5分

更新日:6 日前

 2024年の8月から、EIL高校生交換留学カナダ学区指定派遣プログラムに参加しているK.S.さん。今回、ご自身の留学体験を多くの方と共有したいと、レポートを書いてくださいました。


 出発から今までの生活を振り返って、ホストスクールや現地で得た学びについてシェアしてくださいました。ぜひお楽しみください!

 

 みなさんこんにちは!2024年カナダ学区指定派遣の島貫希里恵です。ここでは8月から続くカナダでの留学生活で、私自身が学んだことや体験したことをご紹介させていただきます。私の体験談を、少しでもみなさんに楽しんで見ていただけたら幸いです。


派遣先

 私はオンタリオ州北部にある、サンダーベイという自然が豊かで住みやすい街に滞在しています。サンダーベイは五大湖の一つであるスペリオル湖に面しており、夏はカラッとした暑さで過ごしやすいですが、冬は極寒の気候になり、1番寒い時期は平均気温がマイナス20度を下回る日が毎日続くほどです。降雪量も凄まじく、必ずと言っていいほど年に何回かはsnow dayという大雪により登校が中止になる日が存在します。



ホストスクール

 私はSt.Ignatius High Schoolという学校に通っています。カナダの学校は日本と同じく月曜日から金曜日にかけて登校し、8時40分ごろから授業が始まります。1組や2組といったようにクラス分けはされておらず、教科担当の先生がいる教室に生徒が移動する形になっているので、授業に合わせて教室やクラスメイトも変わります。毎日同じ4教科を1クラスにつき90分ほど学び、2クラスの後に40分のお昼休憩、その後2クラスを続けて行い、2時50分ごろに授業終了という仕組みです。1学期につき4教科、必修教科に加えて自分の進路に関係したり興味があったりする教科を選べるシステムになっており、もちろん事前に選択していたクラスを後から変更することも可能です。車の組み立てを学ぶクラスや映画の作り方を学ぶクラスなど、専門的な内容を扱うクラスが多数存在し、日本で言うところの専門校と一般校が合体したような形になっています。ちなみに私は前期ではマーケティング、人類学、数学、テクノロジーデザイン、後期では歴史、英語、カナダ史、宗教を選択しました。


 カナダはインドやフィリピン、中国など様々な国からの移民が多く、多文化共生の国として知られています。以前歴史の授業でカナダ史について学んだ際、先生が「カナダは移民で構成された国なんだよ。このクラスで両親、もしくは祖父母がカナダへの移民だったという人はどれくらいいるかな?」という質問をされたときに、クラスにいた殆どの生徒が手を上げたことに驚きました。このように、カナダはいろいろな国の文化が共生している国であり、そのため異なる文化や言語を尊重し合い、お互いに違いを学び、それを楽しもうとする姿勢が広く根付いています

 例えば、私が通う学校にはBPOC(Black and People of Colour)という有色人種のクラブ(もちろん白人も参加できます)があり、カナダに来てまだ日が浅い人や母国がカナダではない人が多く参加しています。活動内容としては、1週間に一度ミーティングを開き、自身のオリジンである国の文化や歴史について共有したり、Black History Monthという黒人のカナダ人たちが過去に成した功績や行動について学びを深める行事の企画を行ったりします。私はこのイベント期間中に数人のクラブメンバーと近所の小学校に行き、カナダの10ドル札に描かれているViola Desmondさんの偉業が書かれた本を読み聞かせしてきました。先人たちを大切にするカナダの文化に触れることができた貴重な体験でした。



 また、私はカナダの「お互いの違いを尊重し、その相違点を楽しむ」という考えに救われたことがあります。

カナダに着いたばかりの頃、私の英語力はまだまだ未熟で、発音の悪さや語彙力のなさを実感するたびに英語での会話に苦痛を覚え、失敗して傷つくことを避けようとしてますます英語が上達しないという悪循環に陥っていました。しかし、そんなある日、私は発音が悪くて会話をしても聞き返されることが多いから、いつも手間を掛けさせて申し訳ないと思っているとホストマザーに相談すると、「あなたが謝る必要なんてないし、私はあなたの発音が好きだよ」と言ってくれたのです。私はその考え方に驚き、それと同時に、今まで教科書のような完璧な文法や発音にこだわりすぎて、会話そのものを楽しめていなかった自分に気づくことができました。カナダでは、街を歩くだけで様々な国の言葉や異なるアクセントが耳に入ってきます。彼らは自分たちの言葉に誇りを持ち、発音の違いを楽しみ、お互いの違いを尊重し合っているのです。

 自分と異なる文化を持ち、異なる言語を話す相手と関わるのは、ときに不安を覚えたり勇気が必要だったりすることだと思います。カナダ人同士の会話についていけなかったり、他の人と比べてテストの点数が低かったりしたことで自信を失った日もありましたが、今は、その成長過程すら楽しんでいこうという気持ちを持つことで前に進むことができました



 改めて、留学を支援してくれた家族、先生方、EILのスタッフの方々、ホストファミリー、そしてカナダの先生方のあたたかいサポートに心から感謝申し上げます。残りの数カ月間、全力でカナダの留学生活を楽しみ、学び、大きく成長して帰ってきます!

(写真、文:2024年度カナダ派遣生 K.S.

 

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