EIL高校生交換留学プログラムを通して、熊本県内からアメリカ・モンタナ州に留学する生徒を対象とした奨学金、「くまもと未来創造基金 アップルシード奨学金」。
2021年の奨学生の岩本唯花さんは、8月末からモンタナで留学生活をスタートしています。唯花さんには、留学期間中に定期的にレポートを書いてもらうことになっています。
第2回の今回は、学校生活の様子、そしてモンタナの大自然を体験したキャンプについて書いてくれました。ぜひお楽しみください!
みなさんこんにちは。アメリカに来て2ヶ月が経としています。今回は現地での学校生活を中心に私の留学体験を皆さんに共有できればと思います。
時間割
私が通っている学校では、一般的なアメリカの公立高校と同様、各生徒異なる時間割(student schedule)で行動します。各学年に必修教科がありますが、基本的に授業は自由に選択できます。9年生(freshmen)は4教科、10年生(sophmore)と11年生(junior)は3教科、12年生(sinior)は2教科が必修です。私は10年生で、数学、英語、理科が必修教科です。また、必修教科内であれば分野やレベルに別れた授業から自分に合ったものを選択できます。例えば、数学はAP(上級)、algebra(代数)1、2、giometry(幾何)などの授業があり、私は幾何を選択しています。その他の授業の選択は完全に自由ですが、アメリカの大学の多くが特定科目の履修を入学条件にしているため、自分の行きたい大学に合わせて授業を選択している人が多いです。
授業
授業の内容は私が今まで受けてきたものとはかけ離れています。先生ごとに方針が異なりますが、実践が基本で、暗記などはありません。机に向かってする勉強が苦手な自分に合っていて、授業に対するストレスはとても少ないです。また、みんな結果思考で、それまでの過程は気にしません。これは学校に限らず色んな場面で感じることです。準備や説明が不充分だと感じることもありますが、目的を果たしていくと、経験がそれを補うので、合理的だと思います。
私が一番面白いと感じる授業は写真基礎(intro to photography)です。この授業の先生はPCプログラムを中心としたビジネスを教えている方で、他にもグラフィックデザインや映画の授業をされています。私は今までPCに触れてこなかったので、授業は少し難しいですが、毎回新しい知識をたくさん学んでいます。特にビジネスや芸術は一般的な日本の学校ではここまで深く学べないので、とても貴重な体験です。この写真は一緒にその授業をとっている友達が撮ってくれました。
反対に、幾何学の授業は内容がとても簡単で、正直この授業で新しく得た数学的知識はまだ一つもありません。ですが、知らない単語がよく出てくるので、英語の知識を数学を通して身につけているという感覚です。このようにどんな時でも勉強になるのは留学の面白いところです。
Band
前回書いた通り、私はスクールバンドに所属しています。各楽器のパートごとに授業があり、そこでバンドの練習をするので放課後や朝の活動はありません。他の部活動もこれと同じような仕組みで行われていることが多いです。つまり部活動が一つの授業として数えられ、きちんと単位がもらえます。私は小学生の頃から毎日部活動を行ってきたのでこのような仕組みはとても魅力的に感じました。
これまでで自分がバンドとして演奏したのは全てアメリカンフットボールの試合です。アメリカンフットボールの試合は待ち時間が多いため、その間に演奏します。チアリーディング部の演技もあり楽しく時間を過ごせますが、試合は放課後に行われるため、寒さがとても厳しいです。実際に先週の試合は気温3度の中、10時前まで行われました。雪と少し雨も降ったので寒さで手足全体が痺れていました。熊本市で雪が降るのは年に数回なので10月に初雪を体験するとは思ってもいませんでしたが、去年は9月に初雪が降ったそうなのでさらに驚きました。
大自然
初雪の前にホストファミリーとその友達の家族でキャンプにいきました。ここはロッキー山脈に位置しており、公共のキャンプ場がたくさんあります。そのため、現地ではキャンプはとても身近で多くの人が気軽にキャンプを楽しんでいます。キャンプではパドルボードを漕いだり、ホストファミリーの友達家族と話したりしました。日本のことについてたくさん質問してくれたので嬉しかったです。この家族を含め、ここで会った多くの人が日本や異文化にとても関心があり、自分もしくは知り合いが留学を経験していてよく話を聞かせてくれます。これほど人々が国際的なのはアメリカがもつ大きな文化の一つなのではないでしょうか。
キャンプもパドルボードも初めてでしたが、とても楽しかったです。同じ山でも日本の景色とは全く違っていました。乾燥のためか木々は日本の山ほど生い茂っておらず、背が高く色は薄かったです。湖の水は飲み込まれそうなほどに透き通っていて、空は雲一つありませんでした。正直この大自然に圧倒され、気づけば計5時間以上ボートを漕いでいました。ちなみにこの日はたまたまキャンプ日和の良い天気でしたが、例年だとこの時期はもう寒さでキャンプはできないそうです。
最後に
毎日ここでしかできない事をたくさん体験させて頂いています。初めての体験はいつも不安で勇気が必要ですが多くの人が私を支えてくれています。そのことを忘れずこれからも色んなことに挑戦していきたいです。
(写真、文:2021年度アメリカ派遣生 岩本 唯花さん)
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