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【高校生交換留学体験談】2020熊本奨学生レポート 第7弾

EIL高校生交換留学プログラムを通して、熊本からアメリカ・モンタナ州に留学する生徒を対象とした奨学金、「未来創造基金 アップルシード奨学金」。

今年度の奨学生である酒井さくらさん。今年度のEIL高校生交換留学プログラムは中止となりましたが、酒井さんが高校3年生であり、今年が高校留学のラストチャンスであることを踏まえ、本奨学金主催のくまもと未来創造基金、ご本人および保護者と相談の上、交換留学に参加されています。


酒井さんの第7弾のレポートをお楽しみください!

 

 4月17日はアメリカの高校行事の1つであるプロムでした。コロナの影響でプロムを中止にした高校も多くある中、私の高校では1ヶ月遅れの開催となりました。毎年別の建物を貸し切って行われるそうですが、今年は学校の体育館で行われました。時間は19:00から24:00で、日本では学校行事をするにあたって信じられない時間帯です。とても充実した1日になりました。




 さて、今回は私のお気に入りのクラスの1つであるアメリカ史の授業について書きたいと思います。ここ最近私はアメリカ史のクラスで、ドイツのユダヤ人迫害について深く学びました。因みに英語のクラスでも映画を見たり、本を読んだりして学びました。ヒトラーがユダヤ人を排除していった狙いの1つは、明確な敵を作ることによって、ドイツ国民を1つにすることだそうです。またヒトラーは優性学に関心を持っていて、優性民族のアーリア人こそがドイツを支配し、劣性民族のユダヤ人を迫害、国外に追放することを目指しました。1935年、ニュルンベルク法によりユダヤ人から公民権が奪われると、ユダヤ人迫害が強化され、1938年の水晶の夜と呼ばれる事件後は、迫害は一層強化され、ホロコースト(大量虐殺)への転換点となりました。ユダヤ人はゲットーと呼ばれる強制収容所に移送され、最終的には絶滅収容所へと移送されガス施設によって殺害されました。ゲットーの中は悲惨で、下水設備はほとんどなく、密集した生活環境、食料不足、伝染病の流行や飢餓により多くの人が命を落としました。

 日本で耳にしたことのあったヒトラーのユダヤ人迫害を実際に学んでみて、私たち日本人もこのような悲惨な歴史があったことを学校で学ぶ必要があると思いました。アメリカの私の高校ではドイツのこの歴史をアメリカ史や英語の授業中に深く学んでいます。あまり考えたり学んだりしたことがなかったので、とても興味深く濃い授業でした。ユダヤ人少女、アンネの日記もいつか読んでみたいです。また、第二次世界大戦についても学びました。私は日本史の授業ですでに習っているので、日本とアメリカの関係について、ある程度のことと流れは知っています。しかし、アメリカの視点で学ぶこともとても興味深かったです。アメリカの私の高校の授業では、戦争に使われた飛行機や戦艦の機種、仕組み、また攻撃方法についても詳しく学びました。また、日本で名前しか聞かなかった硫黄島の戦いについて最も深く学びました。一度学んだことでも、別の視点から見てみるととても興味深かったです。


水晶の夜(1938年11月9日夜から10日未明にかけてユダヤ商店やユダヤ教会などが襲撃、放火されました。)

 下は5月1日のちょうど夜9時の写真です。夜の5時半で真っ暗な時期もあったことを覚えているので、夜の9時にも関わらずこんなに明るくてとても驚いています。これからもっと日が長くなるそうです。



 4月下旬、私は1回目のコロナワクチンを接種しました。周りの友達も接種している中、一部の友達には接種後に頭痛など体調を崩した子がいたので少し心配でしたが、私にはそういったことは起こりませんでした。2回目は5月中旬に受ける予定です。アメリカでは5月1日までに3億回分を超える新型コロナウイルスワクチンが各州などに提供され、2億4000万回分余りが接種されています。しかし、4月11日を目途に接種のペースが鈍化しているため、州によっては、誰でも予約なしで接種ができるようにしたりして、接種率を高める取り組みを進めているようです。今のところ私はアメリカ出国72時間以内にコロナのテストを受けて、帰国後に空港でもう一度テストを受けて、陰性と証明された後、ホテルで14日間自主隔離をしないといけません。政府指定のホテルに無料で滞在できると思っていましたが、実際のところ帰国者自身で帰国者受け入れホテルを見つけ、費用も支払う必要があります。早くコロナが収まることと、今年こそは東京オリンピックが開催されることを願っています。


(写真、文:2020年度アメリカ派遣生 酒井 さくらさん)

 

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