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【高校生交換留学体験談】簗瀬真央さん(イタリア派遣)

 2023年の9月から、EIL高校生交換留学イタリア派遣プログラムに参加していた簗瀬真央さん。今回、ご自身の留学体験を多くの方と共有したいと、レポートを書いてくださいました。


 ホストファミリー、ホストスクールの様子や留学を振り返っての感想を書いてくれました。ぜひお楽しみください!

 

 こんにちは、簗瀬真央です。私は、高校生留学プログラムに参加し、2023年9月から9ヶ月間イタリアに留学をしました。私の経験談を元に少しでもイタリアに対して興味を持っていただけたらいいなと思い、書かせていただきました。


滞在先

 私はイタリアのピエモンテ州アレッサンドリアにある、人口約50人の小さな田舎町で過ごしていました。丘の上にホストファミリーの家があったため、移動は基本車でした。丘の麓にあるカフェにはコーヒーを飲みに年代問わず集まります。そこでは知らない人でも挨拶をして知り合いになったりします。大きな行事はありませんでしたが、毎日会って少し話すだけでも大切なのだなと感じました。


ホストファミリー

 私のホストファミリーは、ホストマザー、ホストファザー、ホストシスターが2人、ホストブラザーが1人の5人家族で、犬を2匹飼っていました。私は出発当初、挨拶程度しかイタリア語を話すことができませんでした。そのため同い年のホストシスターとは英語で話していて、ホストシスターを介して、または、翻訳を使って他のホストファミリーと話していました。しかし、直接イタリア語でコミュニケーションを取りたいと思ったので、学校後は授業で習ったイタリア語を復習したり、夕食後は必ずホストファミリーの雑談に加わったりとイタリア語を話す機会を増やしていきました

 私は生活の中でホストファミリーと過ごす時間を優先していました。学校は午前で終了だったため、共働きのホストペアレンツに代わり、ホストシスターやホストブラザーと遊んだり勉強したりしていました。遠出をすることはありませんでしたが、クリスマスにはホストファミリーの従兄弟の家や日常的にはスーパーなど身近なところでも積極的に一緒に出かけました。長く一緒に過ごすことで毎日雑談をして、違う文化に触れたりローカルの体験をしたりして、密な関係になることができました。留学終了後に再度ホストファミリーに会いにいき、数日間一緒に休日を過ごしました。今でも連絡を取り合っていて、私の第2の大切な家族です。



学校

 私が通っていた高校は5年制で普通科、言語、社会経済と多くの学科に分かれていて、私はホストシスターと同じ人間科学科のクラスでした。月曜日から土曜日まで授業は8時前から始まり午後の1時には終了して、昼食は家で食べていました。各クラス20人程度、全生徒約1500人が通っている学校で、私以外には日本人の留学生はおらず、数名別の国籍を持つ留学生がいました。みんな距離感がとても近くて明るい人が多かったので元気をもらっていました

 私は英語、美術、数学など全ての授業を受けていて、決まった教科を履修する必要があったため、その教科はテストも受けていました。テストのほとんどが口頭試験だったため、慣れるのに苦労しました。この授業とは別で週3回、後半の授業2時間分はイタリア語講座を受けていました。イタリアに引っ越してきた人や留学生と共に、一からイタリア語を教えてもらっていました。モロッコやアルバニア、オーストラリアなど様々な国籍を持つ人たちと交流することができました。イタリア語講座が始まる前には毎回先生に質問をして、イタリア語が上達し、先生とも仲良くなることができました。

 日本のように文化祭や体育祭などの行事、部活はありませんでしたが、修学旅行があったためホストシスターと一緒に参加しました。



修学旅行

 学校の修学旅行に参加して、3泊4日でクロアチアとスロベニアに行きました。常にツアーガイドの方がいてイタリア語で説明していました。私のクラスは英語の先生が引率してくださっていたので、分からないときは先生から英語で教えてもらっていました。クロアチアやスロベニアでは主に街中を散策して、生活を肌で感じました。移動中にはイタリア北東部トリステにあるナチスの強制収容所やイタリアの彫刻を見に行きました。夜には先生も含めた全員でバーに行って話をしたりダンスをしたりと最後まで濃い数日でした。3日目の夜には熱を出してしまいましたが、友達が先生のダンス動画を送ってきてくれたり雑談をしたりして元気をもらったので最後まで楽しむことができました。


留学を通して

 振り返ると本当に周りに恵まれた環境だったように感じます。そして、人との関わりの大切さを身にしみて感じました。言語もわからず、慣れない環境の中で体調を崩すことが多々ありました。留学当初は学校で倒れたり、膝を痛めて病院に行ったりしたこともありました。しかし、クラスメイトやホストファミリーが心配して駆けつけてくれたり、私の生活を支えてくれたため、不安な留学生活でも今自分ができることを精一杯頑張ることができました。他人と比較して自分の劣等感を感じたこともありました。でも、私の授業の様子やイタリア語の上達を見てくれた人がいて、尊敬する先生や友達とも出会えたので、辛い経験を通して今があるなと感じます。また、大学ではなく高校で留学したことで、自分と見つめなおす時間が取れました。生活環境が全く違う環境だったからこそ出会えた人がいて、成長できたなと思います。この留学での経験を糧に色んなことに挑戦していこうと思います。


思い出

 ホストファミリーと駅で別れた後、電車内でサルデーニャ島出身の男性に出会いました。大きなキャリーケースを持って泣いていた私に一緒に座ろうと声をかけてくれました。ミラノまでの電車はその男性の方と約1時間ほどイタリア語で話しました。その男性の奥さんや犬の話、サルデーニャ島についてなど途切れることなくたくさんのことを話しました。その男性の方は降りる最後まで、ミラノでは盗難に気をつけるんだよと気を遣ってくださり、おすすめのライスコロッケもいただきました。初めてイタリアに来たときは全くイタリア語を話せませんでしたが、留学最後に知らない人と滞りなくコミュニケーションを取ることができたことに達成感を感じました。その方と写真を撮ることを忘れてしまったことが唯一の後悔ですが、大切な思い出の1つです。



(写真、文:2023年度イタリア派遣生 簗瀬真央

 

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