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【高校生交換留学体験談】米山すずさん(イタリア派遣)

更新日:2024年11月15日

 2023年9月からEIL高校生交換留学イタリア派遣プログラムに参加している米山すずさん。今回、ご自身の留学体験を多くの方と共有したいと、レポートを書いてくれました。


 長期留学もあっという間に終了し、6月中旬に無事に帰国しました!帰国直前にご自身の留学を振り返っての経験談を書いてくれました。ぜひお楽しみください!

 

 去年の9月にイタリアという地で新たなスタートが始まってからかれこれはや9ヶ月が経とうとしています。

残り1週間を切り留学のラストスパートを走っているところです。これまでの私の留学体験談が皆さんの参考になればと思い、書きました。


ホストファミリー

 私は9月の中旬にイタリアに着き、1月の末の時点で一度ホストファミリーが変わっているので2つの家族について紹介します。


 1つ目のファミリーは父母、同い年のお姉ちゃんと3つ下の妹がいました。語学に堪能な家族でみな2か国語以上勉強をしています。偶然なことに私のホストスクールには日本語の授業がありました。ホストシスターは日本語を4年間勉強しており、私たちは母国語で会話をしたり、私たちの趣味について語ったりしていました。私は彼女と同じ学校に入ったので、朝の支度から寝るまでずっと一緒にいました。初めのうちはイタリア語で話すことさえまともにできず、『ありがとう』と言うだけで精一杯だったのを覚えています。放課後家に帰って時間がある時は姉妹2人と一緒に字幕付きの映画を見たり、一緒に本を読んだり、ゲームをしたりしました。

 今まで私は語学の勉強というのは、教科書のページ通りに学習する方法しか知らず、多言語に対して苦手意識があったものの、彼らのおかげで留学中は楽しみながら学ぶことができました。私が上手く言葉に表すことができない時もなんとなく私の言っていることを汲み取って理解してくれました。自分の気持ちを素直に伝えられるようになってから、だんだん家族に加われたように思いました。基本的にほぼ毎日みんなと一緒に家にいました。私はなにかしらコミュニケーションを取る方法を考えました。一緒に料理をしたり、買い物に付き合ったりなど。


1月末にホストファミリーと学校も代わり、また新しい生活が始まりました。


 4人家族で父母、3つ下の妹と12才の弟がいました。ホストファザーは午後まで仕事で、そして子どもたちは基本的に夕方まで学校があり、それから習い事があったのでホストマザーといることが多かったです。とてもアクティブな家族で毎週末みんなと外出しました。彼らはいつもエネルギッシュだったので、私はみんなと楽しみたいと張り切るあまり頑張りすぎて泣いてしまったこともありました。

 この時はもうすでにイタリア語の日常会話はほとんどできていたので、常に誰かと話していました。私は初対面の人に素を出すまで時間がかかる性格で、彼らの生活に溶け込めるか不安でしたが、すぐに彼らと馴染むことができました。そして私を本当の娘のように接してくれました。常に私は自分の素の気持ちを素直に伝えることを心がけていました


 お手伝いに関して、1つ目の家族のところではシスターたちと1人ずつ交代で掃除機をかけていました。

2つ目の家では、ホストファザーが作ったお手伝い表があり食卓のお片付けを子どもたちで交代しながらしました。後は暇なときに掃除機をかけました。




語学面

 私は出発前、語学でいう、覚えるべきことの最低ラインしか勉強をしていなかったため、始めの1、2ヶ月はかなり苦労しました。初め、私の中で英語にあまり頼りたくないという気持ちがあったので、なるべくイタリア語で会話することを心がけていました。始めの数カ月は就寝前後に今日覚えたい単語をいくつか暗記することを続けていました。 

 後、勉強の延長線として日記を毎日書き続けました。慣れてきた2ヶ月後あたりからイタリア語で、工夫をしながら書き始めました。

 それから、昼食時にみんなの会話に混ざるために帰り道に歩きながら今日話すことを暗唱しで覚え、初めのうちは一言二言でもいいから話すことを試みました。

 先生からのアドバイスで、付箋に使えそうな単語やフレーズを書いて日々目に届く壁や机に貼り付けてみたりしました。





課外活動

 私はバレーボールとをそれぞれ別の家族にいたときにしていました。バレーは一度も習ったことがなく本当の初心から始めました。運動をするためというよりも、最初は友達づくりから始めたいと思い私のコミュニティを広げるために始めました。ホストチェンジするまでの4ヶ月間練習をしました。

初めは言語がままならなく、自信のなさから緊張で話すこともできませんでしたが、最終的にたくさんの人と仲良くなることができました。それまではとても大変だったのを覚えています。


 そしてそれから始めたのは劇でした。それもまたバレーをし始めた時と同じ理由です。 放課後の週に2回、2時間のレッスンがありました。総勢40人ほどのグループでそれぞれに役があり、私は修道院の女性を演じました。5、6曲ほどの短いイタリア語の歌を同じ役柄の子達と歌いました。連絡事項はすべてイタリア語で完全に理解できず、いろんなひとからの助けを借りました





私のモチベーションと考え方

 やらない後悔よりも、やる後悔!という言葉を知っていますか?私はこれをモチベーションにしてきました。私の場合大きな目標が先にあったとすると、それまでの不安や焦燥感で自分に負けてしまうことがあるので、私は目の前の事をこなすこと、1日1日を大切にすることを心がけていました。


 例えば、休み時間クラスメイトに話しかけたいけど、どうしよう、どう思われるかな?と気にするより、それがもしかしたら今日の私の課題なのかもしれない!と一歩勇気をもって踏み出してみるという考えです。


 それでも自分のしたことに納得ができないときがあります。その時は自分の中で最善策を見つけ自分なりに解決しました。何かにトライをして上手くいかなくてもそれから少しでも学びがあったからいいんだというポジティブ思考でいました。


 私の中では留学後にこうなっていたいとある程度の人物像がありました。私は漠然とこうなっているんだろうなという自分の想像にすがるのはあまり好きではなく、どうしたら近づけるだろうかという心持ちでいました。初めのうちはやるべきことを完璧にこなさなければならないと考え方に凝りがありましたが、だんだんと角がとれ最終的には今のマインドになりました。

 そして客観的に自分を見られるよい機会になりました。というのも、日本にいた時は自分のことばかりに集中していて、自分を壁で覆ってしまっているような感じでした。偏った考えは捨て、自分が今までしてきたことに自信を持ち、広い視野で事を考えられるようになっていきました。

 私はこの留学中に多くの人からの助けを借り、また多くの人からインスピレーションを受けました。また数多くのかけがいのない仲間と出会うことができました。


 私の立場を理解し支えてくれた数え切れない沢山の人、言葉では言い尽くせないほどの感謝の気持でいっぱいです。本当にありがとうございました。

 



(写真、文:2023年度イタリア派遣生 米山すず)



 

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