【高校生交換留学体験談】藤田桜凜さん(ドイツ派遣)前編
- EIL Japan
- 1月31日
- 読了時間: 7分
2024年夏からEIL高校生交換留学ドイツプログラムに参加している藤田桜凜さん。今回、ご自身の留学体験を多くの方と共有したいと、レポートを書いてくれました。
出国時の様子から5か月経った現在の様子まで書いてくれました。レポートは前編・後編に分けて公開いたします。前編では、現地オリエンテーションや、ホストファミリー、スクール、友人関係や食生活など主に日常生活について書いてくれています。ぜひお楽しみください!
こんにちは。ドイツ派遣の藤田桜凜です。渡航から早くも5か月が経ちました。レポートが遅くなりましたが、私の出国から現在までの様子をできる限りお伝えします。
現地オリエンテーション
8月中旬の出国直前、台風の影響を見据えて急遽東京行きを2日間前倒ししました。急な変更であったにも関わらず、見送りに来てくれた友達や家族には感謝しています。1人で東京に滞在したのち、渡航当日の午後に羽田空港で家族と合流しました。心配していた台風の影響もなく、同じくドイツ派遣の3人の友達と深夜便でドバイを経由しミュンヘン国際空港へと渡りました。渡航前からドイツ派遣の3人とはよく連絡を取っていたこともあり、早くから仲を深めることができました。ミュンヘン国際空港に到着後、現地受入団体であるExperimentのスタッフの方々が迎えてくださいました。他国からの留学生とも合流し、それぞれの短期滞在のホストファミリーの家に送ってもらいました。
2週間のオリエンテーションはアウグスブルクという歴史のある街で行われました。空港であった留学生たちとともに語学学校へ通い、午後は街に出て様々なアクティビティを楽しみました。動物園やアウグスブルクツアー、ウルムへの半日旅行、土曜日にはミュンヘンへ行きました。また午前の授業で日本の料理についてドイツ語で発表した時に、クラスの子たちがとても興味を持ってくれてたくさん質問してくれたことは緊張していた私にとってとても嬉しかったです。オーストラリアやタイ、ブラジルなど多くの国からの留学生と仲良くなることができ、今でも連絡をとっています。この期間中はアウグスブルクからバスで1時間ほどのところにオーストラリアからの留学生と滞在しました。ホストペアレンツと5歳のホストブラザーという構成でした。散歩に行ったり一緒にカードゲームをして遊びました。毎日サンドウィッチとリンゴを持たせてくれたことにも感謝しています。その時の私は全くといっていいほどドイツ語を理解していなかったので度々オーストラリアの女の子に翻訳してもらっていたので沢山コミュニケーションをとることができなかったことは後悔しています。もしまた会うことができたら成長した姿を見せたいです。
ホストファミリー
オリエンテーションの後、長期滞在のホストフアミリーの所までICE(高速鉄道)で向かいました。アウグスブルクからハンブルクと長距離の移動で、40分遅れという問題がありながらも無事に到着しました。プラットフォームには花束とプラカードを持ったホストファミリーが迎えてくれて安心とうれしさで泣きそうになりました。私のホストファミリーはホストペアレンツと16歳のホストシスターという構成です。休日には家族で遊園地や美術館、海、映画館などよく出かけます。ホストシスターとはブレーメンにも行きました。10月にはベルリンの祖母のところに旅行に行きました。現在こそモダンな街並みが広がるベルリンですが、冷戦時代の名残もまだ多く残されておりとても面白かったです。連邦議会の内部に入り、元々連邦議員をしていたという祖母が案内をしてくれました。政治経済に興味のある私にとって祖母が現役時代の話を聞かせてくれたのは興味深い素敵な体験になりました。この旅行期間中に祖母の誕生日が重なり、レストランでお祝いをしました。誕生日プレゼントとして渡した日本茶も喜んでくれたのでよかったです。また3月にベルリンを訪れるのが楽しみです。
ホストスクール
私はギムナジウムと呼ばれる日本でいう進学校に通っています。ホストシスターとクラスは違いますが同じ学年に所属しているため、特に初めの週は学校の手続きなども含めて助けてもらいました。学校には5~13年生が所属しており、月曜日から金曜日の週5日です。朝は8時に始まり早い日は13時10分、遅い日は16時20分に終わり、1ブロック90分でいくつかの授業は半分の45分で行われます。私の学校にはプロフィールという制度があります。これは興味のある教科を選択してその教科ごとにクラス分けが行われるシステムです。また、選択教科の単位が多く設定されているため、より専門的に学びを深めることができます。私は政治経済のプロフィールを選択しました。授業は語学力の影響もあり難しいのですが、ドイツの情勢についてより具体的に知ることができるのでとても面白いです。他にも独数英、スペイン語、地歴、生物、物理、音楽、体育、宗教の授業をとっています。ドイツの授業は基本的にディスカッションで進むのですが、発言しない人はおらずみんなが意欲的で質が高いなと感じています。英語の授業では文法や単語ではなく、政治的な話題や世界問題などについて話し合いを行います。いつでも自分の意見を持ち言語化する能力を必要とされるので、常に集中してドイツ語や英語を理解しながら考えることは大変ですが、自分が高いレベルの環境で学べることに感謝しています。もちろんテストもあります。私は時間を伸ばしてもらったり、辞書を使わせてもらったりして受けています。
友人関係
次に友人関係についてお話したいと思います。まだまだ親友といえるような友達はいませんが、学校では自分のクラスだけではなく他のクラスの友達もできました。私は放課後活動として学校の合唱部と地域のサッカークラブに所属しています。そのため、それぞれの活動時に新しい友達を作ることもできました。学校の友達とはたまに遊びに行きます。一緒に移動式遊園地に行ったり、クリスマスマーケットを案内してもらったりしました。また、ほかの留学生ともよく遊びに行きます。同じ境遇にいるため悩みをお互いに理解しやすく、それぞれの生活について話をよく共有しています。時々友達の誕生日パーティーに参加するのですが、ドイツでは16歳から飲酒可能なため、パーティーでは友達がお酒を飲んでいることがありたまに私も進められます。その時は私が飲めないことを伝えるとすぐに理解してくれるので、はっきりと物事を伝えることが大切だと感じました。
食生活
食生活について渡航前は心配事が多かったのですが、現在困ることは何もなく安心しています。ホストマザーが料理が好きで得意な方で、いろいろな国の料理を作ってくれるので毎日の夕食を楽しみにしています。主食はジャガイモ、麺、パン、お米で想像よりもお米を食べられるので嬉しいです。朝はトーストかヨーグルトを食べています。学校にはサンドウィッチ、リンゴ、シリアルバーを持っていき、帰ってから軽食をとることもあります。日本食はもちろんなかなか食べることはできませんが、お寿司やラーメンのお店は本当に多く見かけます。ただ特にお寿司は特別な日に行くレストランというような感覚なので値段もとても高いです。また、ドイツの寿司といえばサーモンかマグロ、カルフォルニアロール、キュウリやアボカドなのであまり私の好みではなくお寿司屋さんに行ったときは寿司ボウルという野菜と魚とお米のミックスボウルをよく食べています。
ドイツに来て感じたことは食に制限を持つ人がとても多いということです。私のクラスの女子9人のうち3人がヴィーガンで、私のホストマザーはペスカタリアン(事務局注:ぺスカタリアンとは、魚介類以外の動物性食品(肉やその他の動物由来の食品)を摂取しない食事のスタイルのこと)です。そのため、レストランでは必ずと言っていいほどヴィーガン用のメニューが用意されていたり、スーパーマーケットではヴィーガンと書かれたしるしを見つけたり日本よりも野菜を主食とする方々への配慮が届いているなと思いました。そのこともありドイツのスーパーマーケットでは豆腐が売られています。これは渡航前には想像もしていなかったですし、みんなが豆腐という単語を口にしているのを聞くと不思議な感覚です。
後編では、現地団体主催の研修とクリスマス、ドイツでの年越しについて書いてくれています。
後編はこちら!
(写真、文:2024年ドイツ派遣生 藤田桜凜)
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