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【高校生交換留学体験談】今村雛乃さん(フランス派遣)

更新日:6月12日

2022年EIL高校生交換留学プログラム フランス派遣生の今村雛乃さん。今回、ご自身のフランスでの体験や学んだこと、日本とフランスの違いをシェアしたいと、レポートを書いてくれました。ぜひお楽しみください!

 

旅立ち

 私は高校生のうちに成し遂げたい夢がありました。それは高校生で留学をして視野を広げてグローバルな人になりたいという夢です。そして将来、自分がどんなことをしたいのかを少しでも見つけられたらなという思いで留学を決意し、いよいよ8月6日!日本を出発する日がやってきました。留学が決まってからこの日まで本当にあっという間でした。



 出発の日は親戚やお友達が空港までお見送りに来てくれ、約10ヶ月間のお別れをしました。1年弱親元を離れて異国の地で生活をしていくという実感が出発まであまり湧いてこなかったのですが、お別れの時になって急に実感が湧いてきて寂しくなりました。フランスまでドバイ乗り継ぎでは夜中にドバイの空港に着いたのですが、空港の中のお店は全部開いていてとてもキラキラ輝いていました。


ドバイの空港の様子

 合計約18時間のフライトを終え、フランスに到着しました。フランスに着いてまず1番に驚いたことはみんなマスクを外して生活をしているということでした。最初はマスクを外して生活をすることに抵抗がありましたが、この日以来1枚もマスクを使っておらず完全に脱マスク社会のフランスです。



Saint-Maloでの研修

 まずフランスに来て3週間、ブルターニュ地方のSaint-Malo(サン=マロ)で語学研修を受けました。この研修ではブラジル、ドイツ、スペイン、アメリカ、カナダなど色々な国から来た留学生たちと一緒に授業を受けて、午後からは毎日様々なアクティビティがあり、サンマロの街を観光したり水族館に行ったりしてとても楽しい思い出になりました。


 上の写真はサンマロの海岸沿いから撮った写真です。8月のバカンス期間中だったので毎日ビーチではたくさんの人でにぎわっていました。景色が綺麗でとても素敵な場所でした。


 私はフランスに来て1週間でホームシックになってしまいました。フランスに留学することが決まり、半年ほどフランス語を習っていたのですが現地のフランス語での授業で先生が話している言葉が理解できなかったり、ホストファミリーが話すフランス語を聞き取り上手に会話することができないと言う言葉の壁にぶち当たったからです。そんな時私の支えになったのは、出発前に日本の友達がくれたお手紙や応援メッセージでした。フランス語をもっと話せるようになりたいなと思い学校から帰ってから、よくホストマザーから語学学校で習った単語の発音などを教えてもらったりしていました。ホストファミリーはとても優しく、夜ご飯はフランス料理など美味しいご飯を作ってくれました。



 8月26日、私がずっと楽しみにしていた世界遺産のモン・サン・ミシェルに行きました。写真で見ていたより迫力があり、”威風堂々”と言う言葉が似合うお城でした。モン・サン・ミシェルは聖オベール司教が大天使ミカエルの「この岩山に聖堂を建てよ」とのお告げを聞いて、708年に海上にそびえ立つこの岩山に修道院を建てたのが始まりと言われています。ガイドさんの話を聞きながら最上階まで上がり、この日は合計で14キロも歩きました。この歴史ある、そしてラプンツェルのお城のモデルにもなったモン・サン・ミシェルを訪れることができてとても嬉しかったです。


ホストファミリー

 私が10ヶ月間滞在するホームステイ先はシャンパーニュ地方のランスと言うところです。フランス北東部に位置するので9月の朝の気温は1℃程でとても寒くて驚きました。街の中心にはフランス国王が戴冠式をした場所で有名なランスのノートルダム大聖堂があります。

 私のホストファミリーはホストマザー、ホストシスター、ホストブラザーの3人ですがホストシスターとホストブラザーはパリとナントに住んでいるため、普段はホストマザーと2人で過ごしています。ホストマザーとても日本が大好きな方で数回日本を訪れたことがあったり、日本語を習っていて少し日本語を話すことができます。駅に迎えに来てくれて初めて会った時、日本語で自己紹介をしてくれてとても驚いたのを覚えています。さらに日仏交流の活動をしていて、日本ととても関係が深い方です。そして何より、とても優しくて笑顔が素敵なホストファミリーです。私が初めて会う人たちに「私の新しい娘」と言って私のことを紹介してくれます。まだ会って1ヶ月しか経っていませんがホストマザーは私の第二の母です。ほとんど会話はフランス語なのですが、たまにホストマザーは日本語で私に話して、私はフランス語で答えたりというシーンがあります。お互いに言語を教え合いながら会話をしています。とてもアクティブなホストマザーで週末はどこかに出かけて色んなところに連れて行ってくれます。 



 この日はオーヴィエという村にシャンパンの葡萄を見に行きました。見渡す限り葡萄畑が広がっていて車の窓を開けると葡萄の良い香りがしてきました。そしてこの村はあの有名なドン・ペリニヨンの聖地だそうです。街並みも私が住んでいる地域と違って昔からのシャンパーニュの歴史を感じ、シャンパンのことやシャンパーニュ地方のことについて知ることができました。


 そして、先日はホストマザーの会社の同僚の結婚パーティーに行きました。浴衣を着て行ったら、たくさんの人から 「C'est très beau!(とても綺麗)」と言ってもえらえました。これから留学を考えている方や留学に行くことが決まっている人は是非浴衣を持って行くことをお勧めします。フランスの結婚式は、新郎新婦がとても可愛らしい車に乗って登場してきました。最後はみんなでシャボン玉を飛ばしてお見送りする景色もとても素敵で可愛かったです。



 毎週このように素敵な週末を過ごしています。こんな体験をさせてくれているホストファミリーに毎日ありがとうの感謝の気持ちを忘れずに生活しています。



フランスでの学校生活

 9月1日からホストスクールでの学校生活が始まりました。初登校日の前日は友達ができるかなと思ったり、フランスの学校はどんな感じなのだろうと思ったりして、日本人がいない学校に行くという不安でいっぱいでした。初日に頑張って「Bonjour(こんにちは)」と話しかけた子がとても優しくてそれからずっと私が困っていたら助けてくれ、授業で難しかったところを図書室で優しく教えてくれる友達ができました。私の学校は、幼稚園、小学校、中学校、高校とあり、カトリックの私立の学校です。学校には大きな教会があります。



 小学生も高校生の私たちと同じように朝の8時から17時30分まで授業を受けています。

 授業はもちろんフランス語で進んでいくので授業について行くのに必死で、まだ完全に授業を理解することはできていませんが家に帰って辞書を使って訳をしたりなどの復習を頑張っています。一方、フランスの高校生が勉強している数学はとても簡単で、日本で言う中学生の内容などを勉強しています。個人的な意見ですが、日本人は数学のテストは有利に解けるのでラッキーな教科だと思います。私は先生が黒板に書く筆記体の字や友達がノートに書いている筆記体の字を読むのに苦労しているので留学に来る前から筆記体を勉強しておけばよかったなと思っています。

 そして私は中国語の授業を選択しているので、週3回中国語の授業があります。日本で中国語を勉強したことがなかったので先生が一から優しく教えてくれます。帰国時には中国語も話せるようになって帰国できたら良いなぁと思っています。


 お昼は毎日食堂に行って学食を食べています。バイキングのような感じで今日のお昼ご飯は何だろうと楽しみに午前中の授業を受けています。



最後に

 フランスに来て2ヶ月が経ちました。日本ではあり得ないことの日々で戸惑ったり、フランス語が上手に話せず落ち込んで泣きそうになる時がたくさんあります。でも、そんな毎日を乗り越えて頑張っている自分はフランスに来る前の自分より強くなったと思います。そしてフランスに来て気づいたことは、今まで色々なことを親に頼って生活していたと言うことです。親元を離れこの地に来て親がそばにいてくれる大切さに気付くことができました。

 新しい発見ばかりの毎日。そんな日常でずっとそばにいてくれるホストファミリーや友達に感謝を忘れずこれからも頑張っていきます。


最後まで読んでくださりありがとうございます。


noteの方にも私のフランス留学の記録を載せているのでぜひご覧ください!



(文章・写真 2022年フランス派遣 今村雛乃さん)

 

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