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【高校生交換留学体験談】杉山心優さん(エストニア派遣)

 2022年「EIL高校生交換留学プログラム」エストニア派遣プログラムに参加していた杉山心優さん。受験が終わり、1年ぶりにエストニアを訪れたそう。留学中もExperimentersで体験談をシェアしてくれていましたが、今回は再訪問の様子をシェアしてくれました!ぜひお楽しみください!

 

 こんにちは!2022年度エストニア派遣の杉山心優です!昨年度も体験談を書かせていただいたので、既に私のことをご存知の方もいるのではないかなと思います。今回は、私が1年ぶりにエストニアに訪れたときのことについて体験記を(写真多めで!)お送りします。エストニアに訪れてから少し時間が空いてしまいましたが、是非最後まで読んでいただけると嬉しいです!


再びエストニアへ

 私がエストニアから帰国して1年が経過しました。約10ヶ月間の交換留学生活を終えて日本に戻ってきてから、またエストニアに行きたいという気持ちがずっとあったものの、当時は高校3年生だったこともあり大学受験に専念していました。受験が無事に終わり、エストニアにいるホストファミリーや友人、ホストスクールの先生に連絡をとっていたあるとき、6月に卒業式があるから是非見に来て!と連絡をもらいました。実は去年も、1つ上の学年の友達の卒業式を見に行ったことがあったので、どのような雰囲気のものかは知っていました。

 日本からエストニアへは簡単に行ける距離でないことはわかっていたのですが、飛行機のチケットを見ていたとき、フィンエアで格安チケットを見つけ、フィンランドを経由して6月の中旬に8日間、日本から約8000km離れたエストニアへ行ってきました。



ホストファミリーとの再会

 エストニアに行くことを決めてすぐ、私はホストファミリーに連絡をしました。1年ぶりにエストニアに行けることはもちろん、お世話になった大好きなホストファミリーに会えることが楽しみで仕方がありませんでした。ホストファミリーは、家にまた泊まっていいよ!と快く私を受け入れてくれてくれたため、私が留学していたタルトゥという街での滞在先はホストファミリーの家でした。

 タリン空港からタルトゥまではバスで行きました。道中、あたり一面緑が広がっていて、牛や馬の群れをみると懐かしさを思い出したと同時に、自分が今エストニアにいるということを実感しました。バスで2時間ほどの道のりでしたが、期待とワクワクであっという間に到着し、ホストファミリーが駅まで迎えに来てくれました。


 ホストファミリーと過ごす時間は、留学していたときのことをたくさん思い出させてくれました。私のホストファミリーはファザー、マザー、2つ年上のシスターの3人家族でした。特にホストシスターとは仲が良く、本当の姉というよりは、大親友!というような関係で、それは今も変わっていません。



 留学していたときからお世話になっていた、ホストマザーのファザーとマザー、おじいちゃんとおばあちゃんにも会うことができました。留学していたときは、放課後に彼らの家に寄って、ひたすらおしゃべりをすることが大好きだったので、久しぶりに会うことができてとても嬉しかったです。日本での生活や大学でどんなことを学んでいるのか、この1年の出来事をたくさん話しました。おばあちゃんが焼いてくれたルバーブケーキも1年ぶりに食べることができて懐かしさと幸せでいっぱいでした。



エストニアの自然

 エストニアは何よりも、自然を満喫できる国!国土の約半分が森林で覆われています。今回エストニアにいる間、ホストファミリーはSetomaa(セトマー)という地域に連れて行ってくれました。その地域で行われた、有名なミュージシャンが集まるライブに訪れたのですが、音楽を楽しむことができたと同時に、自然の豊かさを存分に味わうことができました。



タルトゥ

 私が住んでいたタルトゥの街並みは、1年経った今も変わっていませんでした。今年、2024年はタルトゥが欧州文化首都になっています。欧州連合が指定した都市で、1年間にわたって、その土地や歴史を反映したイベントが行われるため、各都市の魅力を世界にアピールする一大イベントです。『Tartu 2024』という大きなモニュメントが市街地の中心にあります。

 公園で民族ダンスを踊る人、ピクニックをして楽しむ人、みんなが笑顔で溢れていたこの街がやっぱり大好きだなと感じました。それに、エストニア語があちこちから聞こえてくると、自分が今エストニアにいるという実感がさらに強まって幸せな気持ちになりました。



エストニアの友人との再会

 昨年、私が日本に帰国してからも、エストニアでできた友人とはよく連絡を取り合っていました。特に、ホストスクールでできた友人とは仲が良く、日本の高校、日常生活の一部をスナップチャットというSNSを使用して、写真や動画を一緒に送ってみたり。留学を終えた後も、やりとりをしていました。そんな友人たちに1年ぶりに会うことができてとても嬉しかったです。この1年どうだったか、今後の進路、たわいもない話をしてたくさん笑って。留学していた頃の日常が懐かしく感じたと同時に、あの頃に戻りたいという気持ちも少し芽生えました。



エストニアの卒業式

 去年、私がエストニアに留学していたときは、現地校の高校2年生に在学していました。エストニアの高校は9月に始まり翌年の6月下旬頃に終わります。私が在学していたクラスの友達も6月下旬に卒業式を迎えるということで、私は他学年の友達と卒業式を見に行きました。

 エストニアの卒業式は日本の卒業式と違う点がいくつかあります。まず、服装です。日本では制服で卒業式を迎えることが主流ですが、エストニアでは女の子はドレス、男の子はスーツやタキシードで卒業式を迎えます。そして、学校ごとに異なるところがあるかもしれませんが、私のホストスクールは教会で卒業式が行われました。体育館や講堂を所有している学校はそこで行われることもあります。私のホストスクールの卒業式は、学校関係者でなくても参列することができました。ただ、卒業式に参列する際は、家族でも友達でも、卒業する知り合いの生徒に花をプレゼントすることがエチケットです。

私が在籍していたクラスのみんなが卒業を迎える瞬間に立ち会えたことは、とても幸せな時間でした。


 卒業式の後は、卒業生と先生たちが集まってパーティーが行われました。もちろん、私は卒業生ではなかったのですが、ホストスクールの先生に「みゆうなら来て良いよ!」と声をかけてくださったので、参加させてもらいました

 先生と生徒たちでたくさんお話をして、音楽をかけてみんなで歌ったり踊ったり。私が日本で大学生であるということを知らなかったクラスメイトの男の子にはびっくりされたり(笑)。久しぶりに話すことができたクラスメイトもいて、話がつきませんでした。私がエストニアに来ることを知らなかった先生には、なんでいるの!?と驚かれましたが、それもいい思い出です。大学のこと、今後のこと、これから日本に行くという先生もいて、いろんな話をすることができました。



タリンへ

 タルトゥに6日間滞在した後、首都のタリンへ行きました。1年ぶりに旧市街地を訪れて、綺麗な街並みと空気にとても癒されました。石畳で、美しい建物が立ち並ぶ旧市街は世界遺産にもなっています。特にタリン旧市街を一望できる展望台から見る景色には、何度見ても感動します。



エリアレップの方との再会

 タリンに2日間滞在している間、留学していたときにお世話になったエリアレップの方に会うことができました。どうせなら日本食を食べに行こう!ということで、日本食レストランに訪れました。日本に帰国してからも連絡は取り合っていましたが、私が留学していた頃の思い出話、この1年間にあったことなど、たくさんの話をしました。

 そして、私たちが訪れた日本食レストランでまさかの出会いがありました。日本人の方がアルバイトをしていたのです。お店に入ってからすぐにエストニア人の店員さんが「彼日本人だよ」と紹介してくれたのですが、まさか店員さんに日本人の方がいるとは思っていなかったのでとても驚きました(笑)。



エストニア語

 実は今回エストニアに訪れる前、私は言語の面で少し不安を感じていました。この1年間、日本語を話す機会が圧倒的に多かったため、エストニア語を以前のように流暢に話せるだろうか、以前のように話せなかったらみんなに悲しまれるかもしれない、といったナーバスな気持ちがありました。

 ですが実際、エストニアに訪れて最初に会ったホストファミリーに、挨拶を交わしてすぐ、脳内がエストニア語に切り替わったように感じました。質問されている内容を理解できる、自分の言いたいことをエストニア語で伝えることができる。言葉を通じて心を通わせることができるということに、自信を持つことができたと同時に、エストニア語での会話が心地良いと感じられることが、何よりも嬉しかったです。留学していたときに、エストニア語を学んで本当に良かったと思えた瞬間でもありました。


私にとってエストニアとは

 1年ぶりにエストニアを訪れて感じたこと。それは、エストニアは私にとって第2の故郷のような存在だということです。しかしこれは、再びエストニアの地を踏んだからこそ得られた感情で、それは、1年前の私にはなかったもののように思います。エストニアの美しい風景、自然、人、そして豊かな文化に触れるたびに、暖かさを感じ、私を優しく迎え入れてくれるような気がしました。そして、エストニアにいると、自分がどれほど成長して、この場所からどれだけの影響を受けたかを強く実感します。


 時間が経つにつれて、エストニアという国は私の人生において特別な意味を持つ場所になりました。「留学先」であったエストニアが、今は心の中に深く根付いた場所です。

 エストニアで経験したこと、出会った人々、感じた感情は、これからも私にとって一生の財産であり、人生の一部です。これからもエストニアとの繋がりを大切にして生きていきたいです。




(写真、文:2022年度エストニア派遣生 杉山心優 

 

EIL高校生交換留学プログラムでは、派遣生を募集しています。

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​EILの正式名称は「Experiment in Intertnational Living」このサイトは、EILのプログラムを通じて国際交流体験をした人たちを「Experimenters」と称し、その体験やその後にどう活かされたかを紹介するEILのウェブマガジンです。

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