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【高校生交換留学体験談】S.I.さん(南アフリカ派遣)

  • 1 日前
  • 読了時間: 9分

 2026年1月よりEIL高校生交換留学南アフリカ派遣プログラムに参加しているS.I.さん。ご自身の留学体験をシェアしたいと体験談を書いてくださいました。留学生活も折り返しとなり、これまでの南アフリカでの体験や自身の成長や変化について共有してくれています!ぜひお楽しみください!


留学のきっかけ

 子供の頃から海外に憧れを持っていたところ、学校の先生が交換留学を提案してくださったのがきっかけです。私が参加した説明会にたまたま南アフリカ派遣の先輩が参加しており、留学中の経験を生き生きと話されていた姿に影響され、これは何かの巡り合わせだと感じ、勢いのまま南アフリカを選びました。正直私の周りには南アフリカに対してネガティブな印象を持つ人も多かったですが、想像できない生活だからこそ「私が南アフリカの本当の姿を伝えてやるぞ!」という気持ちで交換留学に臨みました。今ではこれが私にとってベストな選択だったと心から思います。


始まり

 交換留学初日。羽田空港で家族にさよならをしたあと約1日をかけて南アフリカのケープタウンに到着しました。日本を離れる悲しみよりも南アフリカでの生活へのワクワクの方が大きく、最初の頃はあまりホームシックは感じなかったです。ドバイでの乗り継ぎは想像していたよりもスムーズで特にトラブルの無いフライトで安心しました。空港ではホストマザーが暖かいハグで出迎えてくれて、これからの生活に期待を抱いたのを覚えています。翌日はオリエンテーションがあり、10人程度のグループで美術館、テーブルマウンテン、ビーチなどケープタウンを探索しました。イタリアとドイツからの留学生がほとんどで、思っていたよりも「孤独」というものを感じました。やはり最初は同じ国同士、母国語で話していることが多く、早速積極性が試されましたが、一度話しかけると会話が弾み、簡単に翌日ビーチに行く予定まで決まりました。いかに「自分から」の姿勢が大切かを意識できる貴重な機会でした。


ホストファミリー

 私はホストマザーと2人で暮らしています。ホストマザーはフレンドリーでとてもよく話し、よく笑います。一緒に買い物をしたり、料理をしたり、テレビを見て感想を言い合ったり、ただ何気ないことを語り合ったり。話せば話すほど絆が深まっていくのを感じます。彼女はとてもポジティブで、嫌なことや不安なことを相談すると、「南アフリカまで日本から1人できたこと自体がすごい勇気だよ、あなたならきっとできるよ」というように背中を押してくれます。また彼女はハグを大切にしていて、おはようからおやすみ、嬉しいことや悲しいことまで、何かがあるたびにハグをします。これは感情を共有したり、「私はあなたの味方だよ」ということを表すためだそうです。日本ではハグをする機会があまりないため、この文化を日本に持ち帰りたいと思います。



 ホストマザーの家族はとても大規模でほとんどの家族が近所に住んでいます。そのため、金曜日の夜はファミリーナイトという家族の集まりに参加しています。週によってカレーナイトやプリンナイトなど食べ物を決めてそれぞれの家庭で持ちよって一緒に食事をします。家族全体で20年前から交換留学生の受け入れを積極的に行なっているグローバルな家族で、赤ちゃんから年配の方まで全員が優しく、面白い温かな家庭です。私は初めてのアジアからの留学生ということもあり、皆が日本に興味を持ってくれました。最初のファミリーナイトでけん玉と折り紙を持っていくと、いつの間にかけん玉大会と折り紙教室が開かれていました。食事の後にはカラオケ大会が開かれたり、冗談を言ったり常に賑やかで、この家族と過ごすことができて本当によかったと思いました。今度はジャパンナイトを開催する予定で、とても楽しみです。



ホストスクール

 私の学校はGrade8からGread12までの5学年合わせて約1200人の大規模な学校です。元々は白人のみが通っていた学校だそうですが、今では多種多様な生徒が通っています。広大な建物とグラウンドがあり、毎朝学校から山の様子を見るのが私の日課です。私はGrade11に属しており、1クラス30人ほどの8クラスでかなり賑やかです。科目はEnglish、Life Orientation、Afrikaans、Math の必修科目に加えて、Life Science、Tourism、Musicをとっています。クラスといっても同じ授業はEnglish、Life orientation、 Afrikaans のみで、mathと他の教科は科目ごとにクラスもメンバーも異なります。教科が変わるごとに移動教室があり、今では慣れましたが最初の頃は毎時間迷路のような感覚で忙しかったです。しかし、このシステムで様々な繋がりの友達を作ることができました。授業は日本と比べて生徒と先生が会話をしながら進めていく、ということが多いです。南アフリカの生徒は何か分からないことがあればすぐに質問するし、先生が質問したら"私が私が"と多くの生徒が手を上げて自信を持って答えます。間違っても誰も冷やかしたりしません。この雰囲気のおかげで私も英語で発言する自信を持つことができました。先生はユニークな人が多く、急に歌い出したり、天気がいいから散歩に行こうと言い出したり、教えることよりも学ぶ楽しさを重視しているように感じます。また、Afrikaans は留学生にとって全く新しい言語のため必修ではないですが、私は先生に頼んで授業に参加させてもらっています。アフリカーンス語は植民地時代にオランダ語から派生した言語で、実際南アフリカでは会話中にアフリカーンス語が度々登場します。少しでもアフリカーンス語を知っていると友達や家族と話すきっかけにもなるので、わからないなりにクラスメートと一緒に真面目に授業を受けています。


 5月の終わりから2学期の期末試験が始まりました。南アフリカの学校は1学期から4学期まであり、この期末試験は1学期と2学期の総まとめテストです。試験は1ヶ月にわたって行われ、試験のある日だけ登校する、といったシステムです。科目によっては覚える内容がとても多く簡単なものではないですが、試験前には友達と勉強会を開催して分からないことを質問したり、逆に数学では私が教えることもあります。そのおかげで試験では思っていたよりも解ける問題が多く安心しました。まだ試験真っ最中なので気を抜かず頑張りたいと思います。


 私の学校は課外活動も盛んで、特にスポーツでは主流のスポーツに加えネットボール、クリケット、ホッケーなど日本では馴染みのないスポーツにも取り組んでいます。私はマラソンと1学期はテニス、二学期はバドミントンを選択しました。これは私が経験したことがあるからですが、せっかくなので次は初めてのスポーツにも挑戦したいと思います。また、私は吹奏楽部に所属していたこともあり、学校のジャズバンド、そしてアニメ部にも参加しています。現地での日本で私が好きだったことを存分に発揮できる自由な雰囲気がとても大好きです。



友達

 留学をして、改めて友達ってどうやって作るんだっけと考えることがありました。南アフリカの人々はなんといってもフレンドリーです。特に日本人が少ないため、日本のお菓子やお金、折り紙などを紹介すると、多くの人が日本の文化について興味を持ってくれます。


 

 しかし、最初の1週間は挨拶や少し話はするけど心を開いてもらえない、と感じることが多くあり、他の留学生はすでに友達がいるのに、と焦るばかりでした。そこで、挨拶をしたら何か1つ以上の話題について話す、というように友達に話しかける量を増やすと、驚くことに友達の友達、そのまた友達といったように友達の輪がどんどん広まりました。特に私の学校は年齢関係なく仲が良いため、今では全学年から友達を作ることができ、学校終わりに家に遊びに行ったり、週末にハイキングに行ったりするようにもなりました。たとえ言語が違っても学校や家族の話、将来の悩みや恋話など、話す内容は日本の高校生と同じです。(余談ですが、南アフリカの人々は、「今日は山がクリアに見えるねー」と、毎日山の様子について話します。) 友達に聞くと「黙っているより話そうとするその姿勢がいい」とのことなので、これからも積極性を大切にしていきたいです。

食べ物

 南アフリカでは主食は小麦のようですが、お米を食べる機会もとても多いです。ホストマザーがお米が好きということもあり、1週間に2日ほど食卓にお米が並びます。そのおかげであまり食事に関してホームシックは感じませんでした。南アフリカの料理はスパイシーなものが多く、それぞれの家がさまざまなスパイスを保管しています。料理はどれもとっても美味しいです。朝はヨーグルト、ランチにはピーナッツバターサンドを作って持っていきます。夜は日本のように何品もというよりは、メインの料理一品ということが多いです。たまに私も日本料理を振る舞っています。ホストマザーが連れて行ってくれたアジア店ではほとんどの調味料や材料が揃います。意外にも好評だったのは大学芋です。醤油と砂糖での味付けが珍しいようで、ホストマザーがいいスナックとして気に入ってくれました。また、学校でのマーケットでは三色団子を作って配る予定でしたが、まさかの大失敗。代わりに大学芋を配りました。団子を楽しみにしてたという友達に申し訳なく、次回は必ず成功させると誓いました。


ストーム

 5月の中旬にストームが訪れました。これは日本でいう台風のようなもので、大雨と強風で学校が2日休校になりました。特に電気が止まり、3日間ほどキャンドルの灯りのみで過ごしました。非日常な感じで、ホストマザーと暗いなか語り合ったりこれはこれで楽しかったです。しかし、ストーム明けでは看板や木が折れていたり、学校の屋根が壊れていたりと大きな被害があったことも実感しました。


語学力

 英語力に関しては、初日よりは会話に躓くことが少なくなり、友達や家族からも上達したねと言われることが増えました。しかし流暢かと言われるとまだまだ努力が必要です。特に私の弱点は発音で、たとえ文法や単語が合っていても、発音が違うせいで相手が理解できない、ということが多くあります。日本語のアクセントから抜け出すのは思っていたよりも難しいものです。そこでホストマザーが洋書の朗読を提案してくれて、夜寝る前に5ぺージほど朗読して、発音が違ったらホストマザーに直してもらうというような形で練習しています。実際この練習を始めて発音は少しマシになった気がします。とはいっても現状に満足せず今後も練習を続けたいと思います。


最後に

 留学は山あり谷ありという言葉どおりで、毎日がうまくいく日といかない日の繰り返しです。今回のレポートで私の留学生活が充実しているように見えてもそれはただ一部で、正直悩む時間のほうが断然多いです。ただ大切なのは周りと比べないこと。周りの留学生と自分の留学生活が違うのは当たり前で、周りと比べて落ち込む時間を、自分の留学生活をいかに充実させるか考えることに当てた方が何倍も満足いく結果に終わるはずです。そして笑顔でいること。笑顔はコミュニケーションの土台であり、第一印象がいいとその後の展開がスムーズに進みます。留学中はいろんなチャンスがそこらじゅうに散らばっていますが、それをどれだけものにできるかは自分次第です。7月からはイタリアからの留学生がダブルプレースメントとしてやってくるので、新しい生活がとても楽しみです。今後も引き続き私の経験を共有できたらと思います。

 


(写真、文:2026年南アフリカ派遣生 S.I.)

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