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【高校生交換留学体験談】石井夏朱さん(スペイン派遣)

更新日:6月27日

 2023年8月からEIL高校生交換留学スペイン派遣プログラムに参加している石井夏朱さん。今回、ご自身の留学体験を多くの方と共有したいと、レポートを書いてくれました。


 留学生活も残りわずか!ご自身の留学を振り返っての経験談を書いてくれました。ぜひお楽しみください!

 

 マドリードでの留学生活も残り約2週間となりました。この10ヶ月で体験した様々なことを皆さんに紹介したいと思います。


自分の過ごした場所

 僕は、8月末からスペイン、マドリード州の北西に位置するガラパガール(Galapagar)という小さな町の、自然溢れる一軒家に住んでいました。マドリードの中心地とをつなぐ電車から最寄駅で降りると緑が広がり、牧場も少し歩けば広い敷地に何軒もあります。近所の自然や川の周りの散策に、よく家族や友達と行っていました。

 

 マドリードの中心街までは45分程度で、週末はよく出掛けに行きました。マドリードには、由緒ある美術館や、ショッピングやピクニックに適した場所がたくさんあります。美術館は既に10回ほど行き、帰国までにももっといく予定です!マドリードの人たちは、皆本当にオープンでフレンドリーです。学校でわからないことがあったときに友達や先生に話しかける、出掛けにいって迷って誰かに尋ねるときも、皆例外なく丁寧に優しく教えてくれます。そんなスペインの皆の国民性を本当に尊敬しています。


ホストファミリー・日常

 家族構成は、ホストファザー、ホストマザー、成人のホストブラザーが1人、そして同じスペインの留学団体のチェコから来たFelix、イタリアのAliceという6人で10ヶ月を過ごしました。ホストファミリーは留学生を受け入れ続けて今年で10数年目のベテランで、EILの先輩方もここのファミリーにお世話になった人は多いそうです。ホストファミリーは英語を一切喋らず、最初は本当に苦労しましたが、今となってはスペイン語の上達のためには最高の環境だったなと思っています。

 

 学校は、朝8時半から午後2時までで、帰ってから家で昼ごはんを食べる毎日でした。その後、社会がシエスタ文化によって17時ごろまで停止し、夕食は夜の10時に皆で食べます。飲食店も日本では10時頃に閉まるところも多いのに対して、こちらでは夜の8時や9時からしか開かないところも多く、驚きを隠せません!

 

 またクラシックギターを小さな頃から弾いていて、スペインでも習いたいという思いがとても強くありました。スペインに来る前、日本のギターの先生に現地の先生探しをお願いしたところ、自分の住んでいるガラパガールの町に住む、とてもいい先生に出会うことができました。クラシックギターの本場、スペインでギターを習い続けることができたことをとても嬉しく思っています。




学校

 学校は、中高生に当たる6学年の全校500人程度が通っていました。スペイン出身の人だけでなく、南米、中米のスペイン語圏をはじめ、世界中の様々なバックグランドを持った人がたくさんいました。

 

 もともと会話は好きなのですが、自分から人に話しかけることが少し苦手で、出発前オリエンテーションでも、もっといろんな人に話しかけていくべきというアドバイスをたくさんもらいました。そのため、それ以降は自分の知らない人にも積極に話しかけることを意識し、スペインでの生活に臨みました。また、授業も最初の頃は何を言っているかわからないことも多く、板書も早すぎて全部写しきれないということも多々ありました。そこで、分からなかったことがあったら必ず周りの友達や先生にきくことを徹底していました。それを意識することによって、勉強においていかれないようにするだけでなく、皆と会話をして仲を深めるきっかけにも繋がったと思います。またそれだけではなく、そもそも現地の背景知識がある上で始まっていくコミュニケーションというのもたくさんあります。そのような会話についていくためにも、その国の文化や生活習慣、歴史などをとりあえず日本語でも英語でもいいので理解をし、そのあとに、それに伴う単語などをスペイン語で勉強するということをやっていました。これは本当に効果があると実感したので、これから留学を行く人にはこの勉強の仕方は是非お勧めしたいです!

 

 日を重ねるうちに友達も増え、どんどんと充実した毎日にしていくことができました。もともと自分は日本で理系科目を専攻していて、こちらの学校でも数学や物理・化学の授業があり、得意教科だったので、皆どんどんと自分に質問をしてくれるようになったのはとても嬉しかったことの一つです。一方で、文学や哲学の授業は本当に大変でしたが、日本にいるだけでは学ぶことのできなかった、スペインをはじめとする様々なヨーロッパの文学や芸術、宗教について学ぶことができました。1年間の全教科の平均評定も最終的には10点中8点を超えるまでにも持っていくができ、嬉しかったです。また哲学の授業の課題で、化学技術の進歩と倫理についてのPodcastを録音するというものがありました。グループの皆で準備をし、当日もインプロビゼーションを交えながら成功させることができました。それが授業の一番のいい思い出かもしれません。

  

 そして、学校で計3回ほど日本についてのプレゼンテーションを行いました。テーマはそれぞれ、12月頃に日本の宗教観について、3月頃に折り紙、5月に日本語についてでした。やはり、日本の宗教観は友達にも家族にも聞かれることが多くあり、ヨーロッパとは全く違うため、誤解を生まないようにわかりやすく丁寧に説明するのには苦労しました。ですが、どのプレゼンテーションでも実際に体を動かして触れてもらうことを意識し、どれも終わった後にすごく興味深くて面白かったと皆が言ってくれました。



行事

 スペインは、様々な宗教のバックグラウンドを持った人がいますが、なんと言っても世界最大のカトリック国家の一つであり、休日はほとんどがカトリック関連のもので、行事もとても多いです。

 

クリスマス

 先ほど書いたように、毎年クリスマス(Navidad)にはたくさんの親戚がうちに訪れます。また、ホストマザーは、一年中クリスマスの装飾が家中にあるほどの大のクリスマス好きで、ものすごく張り切っていました。僕もトリプルプレースメントのFelixとAliceと一緒に準備を頑張りました。当日は最終的には20人以上が来ました(下の写真に入っていない人もたくさんいました)! 24日の夜の9時ごろから始まったパーティーは終わることを知らず、結局次の日の朝の7時まで皆で歌って踊り続けました

 

東方三博士の礼拝

 スペインでは、1月6日にもう一つ、東方三博士の礼拝の日(El día de Reyes Magos)という、東方から3人の博士がイエス・キリストの誕生を祝いに聖母マリアとイエス・キリストのもとにやってきたという日があります。自分はその日は、博士3人が町中をパレードで走るイベントを楽しみました。スペインではサンタクロースの代わりにこの東方三博士がプレゼントを皆に運ぶという伝統があり、また家族全員でプレゼント交換を行いました。家族皆に日本から持っていったものをあげたのですが、一番盛り上がったのはホストファザーとマザーにプレゼントし試着をしてもらった着物です!

 

受難週

 そして2024年では3月の最終週に行われた、キリスト教にとって最も大切な1週間、受難週(Semana Santa)です。イエス・キリストのエルサレム城入城から、最後の晩餐、イエスの磔刑を挟んで、復活までの1週間を示します。近所に住む、カトリックの家族を持つAliciaと、この一週間をほぼ毎日一緒に過ごし、カトリックに関する様々なことを教えてくれました。またProcesiónと呼ばれる、いわゆる神道の神輿のような行事があるのですが、マドリードで見たもののクオリティーの高さや人の多さにとても驚きました。いい思い出になったと同時に、スペインのカトリックの根深さを改めて実感しました。




最後に

 この10ヶ月間、普段とは違う環境に身をおき、たくさんの「新しい」を経験したことで見えてきたこと、学んだことが数えきれないほどたくさんありました。その中でも個人的に大きかったと思うのは、海外のコンフォートゾーンを広げられたこと、現地で家族と友達ができたこと、そして自分の性格や特徴をより広く客観的に見られるようになったことです。大変だったことや無力感を感じたこともたくさんありましたが、それらを乗り越えられたことは自分の自信や成長に繋がったと思います。

 またスペインやヨーロッパのことについてだけではなく、逆に自分は日本人としてもっと日本についての理解を深めたいと思えることもできました。また、話しかけるのが最初は苦手な人でも自分次第でどうにでもなる、理系でも関係ないという精神で、なるべく多くの高校生に1年間の交換留学というとても価値のある選択肢を視野にいれて欲しいです。この10ヶ月の生活を機会をくれ、助け、充実したものにしてくれた全ての人に感謝の気持ちを伝えたいです。またスペインにも必ず戻りたいです。長くなりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。



 

(写真、文:2023年度スペイン派遣生 石井夏朱)

 

EIL高校生交換留学プログラムでは、派遣生を募集しています。

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